2006 Fiscal Year Annual Research Report
紡錘体形成チェックポイント遺伝子と癌悪性度および微小管阻害剤の抗腫瘍効果との関係
Project/Area Number |
16591266
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
和田 修幸 横浜市立大学, 附属病院, 準教授 (80347335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今田 敏夫 横浜市立大学, 附属病院, 教授 (50168514)
乾 健二 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 教授 (10193567)
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Keywords | 紡錘体形成チエックポイント / 微小管阻害剤 / 癌悪性度 |
Research Abstract |
紡錘体形成チェックポイント遺伝子発現と腫瘍の増殖能や患者の予後どの関係、チェックポイント遺伝子発現と微小管阻害剤(抗癌剤)の抗腫瘍効果との関係を明らかにする。 このチェックポイント機構に異常のある細胞ではaneuploidy(染色体異数性)のような染色体不安定性が生ずる。そして分裂増殖のさかんな悪性腫瘍においては発現が増加すると考えられる。大腸癌や胃癌では、このチェックポイント遺伝子謄現の予後因子としての化膿性が示唆されている。また、このチェックポイントが破綻した腫瘍細胞では、微小管阻害剤(抗癌剤)による分裂中期での細胞周期の停止が起こらないため(チェックポイントの破綻)、抗腫瘍効果が期待できないと考えられる。微小管阻害剤の代表であるタキソイド系抗癌剤は、非小細胞性肺癌、乳癌、頭頚部癌(甲状腺癌を含む)、胃癌において使用されているが、効果のない症例も多く、紡錘体形成チェックポイント遺伝子発現と微小管阻害剤の抗腫瘍効果との関係を明らかにすることで、抗癌剤浴療のオーダーメード化につながると考える。 その為に、昨年度 1.肺癌、乳癌、甲状腺癌、胃癌などの癌組織よりm-RNAを抽出し、real-time RT・PCR法によって紡錘体形成チェックポイント遺伝子の発現定量を測定。 2.フローサイトメトリー法またはComparative genomic hybridization(CGH)法などによって染色体不安定性の有無を決定し、上記の1.で定量された紡錘体形成チェックポイント遺伝子発現との関係を検討。 3.癌組織におけるPCNA、hTERTなどの細胞・腫瘍増殖能と紡錘体形成チェックポイント遺伝子発現を検討。 4.タキソイド系抗癌剤を使用した患者においては、特に臨床効果との検討。 現在も測定及び検討中
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