2005 Fiscal Year Annual Research Report
新規細径圧センサーを用いた胃切除後胆道内圧上昇のメカニズムの検討
Project/Area Number |
16591290
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
持木 彫人 群馬大学, 医学部, 助手 (80312883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑野 博行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90186560)
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Keywords | 消化管運動 / 総胆管内圧 / 胆嚢収縮 / Vater乳頭 / CCK |
Research Abstract |
本年度(平成17年)は、雑種成犬を用いた麻酔下実験を継続し、また意識下犬による慢性植え込み実験を行った。麻酔下実験では、直視下にvater乳頭を介して、細径圧センサーを総胆管内に挿入し、テレメトリーシステムを用いて圧を測定した。胆嚢の収縮は胆嚢壁漿膜に取り付けたforce transducerを用いて測定し、細径圧センサーのdataと同一画面に表示されるようにした。投与するpeptideはCCK、motilinを用いた。 大気圧を0mmHgとした場合、総胆管内圧の平均静止圧は5mmHgであり、Vater乳頭の平均圧は40mmHgであった。CCKの投与によって、胆嚢は収縮し、この収縮に同期して総胆管内圧の上昇が確認された。その上昇圧は2.3mmHgであり、約5分後には基線に戻った。胆嚢を切除後、CCKを投与すると総胆管内圧は低下し、ほぼ0mmHgまで低下した。Motilinを投与してもCCKのような反応は観察されなかった。 慢性実験では、麻酔下に肝実質を介してRTBDチューブを用いて内圧センサーを総胆管に固定した。消化管運動の測定には胃体部、前庭部、十二指腸、空腸、胆嚢にforceを逢着し行った。1週間の回復期を経て、測定を開始した。空腹期にCCK100ng/kgを投与すると胃体部、前庭部、十二指腸、胆嚢の収縮に同期して、約10mmHgの総胆管内圧の上昇を認めた。また、食後期には各部位の食後期収縮への移行に一致して、総胆管内圧の緩やかな上昇が認められた。 総胆管内圧は胆嚢とVater乳頭の収縮に影響され、胆嚢の収縮によって総胆管内圧の上昇が認められた。また意識下の生理的条件下においても総胆管内圧は変動し、消化管収縮にその変動は影響された。今後はこの結果をさらに確認し、神経系の関与も検討したい。
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Research Products
(1 results)