2004 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍細胞における多様性とHLA欠損の克服を目指した新規癌ワクチン療法の開発
Project/Area Number |
16591297
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
角田 卓也 東京大学, 医科学研究所, 講師 (30275359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 秀晃 東京大学, 医科学研究所, 教授 (70322071)
高山 卓也 東京大学, 医科学研究所, 助手 (10332579)
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Keywords | がんワクチン療法 / エピトープペプチド / CTL |
Research Abstract |
日本人に高頻度のHLA-A^*2402およびHLA-A^*0201に拘束性で、Tie2特異的エピトープペプチドを決定することを目的とし、HLA-A^*2402のanchor motif(N末端から2番目にY, F, W, M、C末端がF, L, I, Wとなる9merか10merのアミノ酸)を応用し、Tie2の1124個のアミノ酸からエピトープペプチド候補を類推し、合成ペプチドを作製した。同時に腫瘍新生血管に高発現しているVascular endotheial growth factor receptor 2(VEGFR2)のエピトープペプチド候補を合成した。HLA-A^*2402に強い結合を有するanchor motifのY, Fについて検討すると22個(Tie2),18個(VEGFR2)のエピトープペプチド候補が類推できた。末梢血単核球(PBMC)よりGM-CSFとIL-4を用いてDCを誘導し、OK432を用いてDCを成熟化させた。PBMCよりCD8 richな分画を分離し,ペプチドをパルスしたDCを刺激細胞としてcytotoxic T lymphocyte(CTL)を誘導した。類推したペプチドを用いて誘導したCD8陽性CTLが、ペプチドに対する傷害性のみならずクラスI拘束性に、Tie2あるいはVEGFR2を過剰発現している細胞を認識、傷害することを証明することが絶対に必要であり、こういう特徴を有したCTLが樹立できてこそ,そのCTLの刺激に用いたペプチドがエピトープペプチドと認知できる。5つの候補ペプチドから刺激に用いたペプチドに対する傷害活性を有するCTLが誘導できている。
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