2005 Fiscal Year Annual Research Report
消化器腫瘍の悪性化に関与するp27/skp2経路の解析と標的遺伝子の同定
Project/Area Number |
16591308
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
神谷 欣志 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (20324361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今野 弘之 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00138033)
北川 恭子 浜松医科大学, 医学部, 助手 (20299605)
北川 雅敏 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50294971)
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Keywords | 消化器癌 / Skp2 / p27 |
Research Abstract |
我々は大腸がん及び胃がんの予後とp27の発現量低下が相関することに注目して、その原因の探求を本研究の一つの目的としている。 このメカニズムを解析するため、ヒト大腸がん細胞HCT116を用い、その片側のp27遺伝子を欠失したp27ヘテロノックアウトHCT116細胞(p27-hKO)を樹立した。また、p27分解因子Skp2の発現ベクターをHCT116細胞にトランスフェクトしSkp2過剰発現細胞(HCT-Skp2)を樹立した。p27-hKO、HCT-Skp2はいずれもp27の発現低下がおこっていた。両細胞の浸潤能をTranswellアッセイにより測定したところ、親株に比べて両細胞とも浸潤能が高いことが実証された。このp27-hKOと親株のHCT116細胞を用いてマイクロアレイにより発現変動遺伝子解析を行った。その結果ある機能未知の遺伝子が上昇することを見いだした。この遺伝子の細胞への導入により浸潤能が上昇すること判明し、癌の悪性化にどのように関わるか興味深い。 今後は、ヒト胃癌、大腸癌の臨床検体を対象としてp27/Skp2、およびこの遺伝子の発現レベルを解析するとともに予後等の臨床所見との相関を検討し、実際にヒトに発症する癌においても悪性化に関与しているかどうか検討し、さらに診断マーカーおよび分子標的治療のターゲットとしての有用性の評価を行う予定である。
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Research Products
(12 results)