2007 Fiscal Year Annual Research Report
MHC拘束性に基づいた癌細胞・樹状細胞アロ融合による癌ワクチン療法の開発
Project/Area Number |
16591316
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
神垣 隆 Kobe University, 医学部附属病院, 講師 (20372641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高瀬 至郎 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (00379405)
岩谷 慶照 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (00457079)
中村 哲 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (10403247)
黒田 嘉和 神戸大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70178143)
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Keywords | PanO2大腸癌細胞株 / 樹状細胞 / アロ樹状細胞 / 腫瘍細胞・樹状細胞融合 / 抗CD25抗体 / 腫瘍予防モデル / 制御性Tリンパ球 / 細胞傷害性Tリンパ球 |
Research Abstract |
平成19年度はマウスモデルにおいて癌細胞・樹状細胞融合細胞ワクチンと制御性T細胞抑制との併用効果について検討を加えた。マウスと樹状細胞は、C57BL/6(H-2b)を、腫瘍細胞はC57BL/6由来膵癌細胞株Pan02を用いた。免疫群はコントロール群としてPBS投与群と樹状細胞腫瘍細胞融合細胞投与群(以下、融合群)、樹状細胞腫瘍細胞混合細胞+抗CD25抗体投与群(以下、混合+抗体群)、樹状細胞腫瘍細胞融合細胞+抗CD25抗体投与群(以下、融合+抗体群)の計4群で行った。抗体投与は、混合細胞あるいは融合細胞を計2回、皮下投与免疫する前に投与を行った。腫瘍予防モデルでは、抗体および免疫を行った後に腫瘍を皮下接種、発育してくる腫瘍径を測定した。その結果、混合+抗体群ではが40%の拒絶率、融合群は75%の拒絶率、融合+抗体群では90%の拒絶率を示した。その結果、腫瘍活着群においても腫瘍サイズにおいて、コントロール群にくらべ、混合+抗体群では34%、融合群では64%、融合+抗体群では87%の腫瘍増殖抑制効果を認めた。 さらに、ヒトへの臨床応用については前年度までの研究結果に基づき、「癌性胸・腹膜炎に対するアロ樹状細胞を用いた細胞傷害性Tリンパ球誘導ためのin vitroスクリーニング試験に関する研究」を平成19年9月に院内倫理委員会にて承認を受け、平成20年1月より開始した。この臨床研究では患者本人および家族から末梢血を用いて樹状細胞を誘導し、腫瘍細胞との融合において細胞傷害性Tリンパ球の誘導効率について検討を加えている。
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Research Products
(2 results)