2004 Fiscal Year Annual Research Report
門脈圧亢進症胃粘膜におけるheat shock proteinの発現に関する検討
Project/Area Number |
16591330
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
太田 正之 大分大学, 医学部, 講師 (80271104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 正剛 大分大学, 医学部, 教授 (90169871)
佐々木 淳 大分大学, 医学部, 助手 (20336283)
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Keywords | 門脈圧亢進症性胃症 / HSP72 / geranyl geranyl acetone (GGA) / 胃粘膜障害 / ulcer index / ラット門脈圧亢進症モデル |
Research Abstract |
門脈圧亢進症胃粘膜におけるHSP72発現と易障害性との関係について検討することを目的とし、以下の研究を行った。 【方法】 (1)ラットに門脈結紮術を行い、門脈圧亢進症モデルを作成、胃粘膜におけるHSP72蛋白発現をELISA法にて定量し、コントロールラットと比較した。(2)geranyl geranyl acetone (GGA)によりHSP72を誘導しその発現量を定量した。(3)エタノールによる粘膜障害(ulcer index : UI)の変化を門亢症群とコントロール群とで比較した。 【結果】 (1)門亢症ラット胃粘膜におけるHSP72蛋白の発現量はコントロール群と比較して有意に増加していた(p<0.05)。 (2)GGA投与後のHSP72の発現量は門亢症群においてコントロール群と比較して有意に増加していた(P<0.05)。 (3)HSP72誘導後、門亢進症においてUIは誘導前と比較して有意に低下した(p<0.05)。 これらの結果より、門脈圧亢進症胃粘膜においてはHSP72蛋白発現が亢進していることが示された。またGGAによるHSP72の誘導により門脈圧亢進症胃粘膜において防御能が向上することが示唆された。 【結語】 GGAは門脈圧亢進症性胃症に対し、胃粘膜障害軽減に有効であると考えられた。
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Research Products
(1 results)