2007 Fiscal Year Annual Research Report
胃癌におけるICG局注赤外線腹腔鏡観察によるセンチネルリンパ節同定の研究
Project/Area Number |
16591356
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
二村 浩史 Jikei University School of Medicine, 医学部, 講師 (40266664)
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Keywords | センチネルリンパ節 / 胃癌 / 腹腔鏡手術 / 赤外線観察 / ICG |
Research Abstract |
腹腔鏡下胃癌手術におけるセンチネルリンパ節(SN)の赤外光観察(IRLS-SNNS)で、SN同定率、転移リンパ節検出感度を検出し、本法の有用性について検討した。原則としてICG陽性リンパ流域のリンパ流域切除(以下LBD)を行い、ICG陽性リンパ節をSNとして術中病理診断を行った。術式は原則ガイドラインに従い開腹でも行った。術後原則としてすべてのリンパ節をHEおよびサイトケラチン(以下CK)染色をして転移検出率を比較し、偽陰性の有無を検索した。平成19年5,月から平成20年2月までで新たにll例に施行した。SN同定率11/11(100%)、感度1/1(100%)であった。これまでIRLs-sNNsを施行した転移例は35例であった。うち術中検索例は24例(LBDl6例、pick up8例)で、すべてs:Nの転移であった。LBDvs.pickupで転移診断率を比較したところ、術中凍結HEのsN転移診断:2例(25%)vs.13例(81%)、同リンパ節の術後パラフィンHEでの新転移:0vs.1例(6%)、同リンパ節のCKでの新転移:3例(38%)vs.2例(13%)、術後リンパ流域内の別SN転移:3(38%)vs.0であった。これまでに術後すべてのリンパ節にCK染色を施行したIRLS-SNNS130例の感度はHE;16例(12%)、CK:31例(24%)であった。HEでpNO・CKでpN(+)リンパ節は27個ですべてSNで微小転移以下であった。術中にLBDによるSN検索をおこなえば、HE染色で微小転移以上の転移診断は可能で、微小転移もリンパ流域内にあるため転移リンパ節の遺残はないと考えられた。以上より、転移陰性例はLBD以上の郭清を省略し胃は部分切除、転移症例は定型手術を行うという術式設定が可能である。以上の結果を学会発表し、現在論文執筆中である。
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Research Products
(15 results)