2004 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌におけるMSI腫瘍の簡易判別法の開発と診断への応用
Project/Area Number |
16591358
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
逸見 仁道 東邦大学, 医学部, 助教授 (90165514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 淳一 東邦大学, 医学部, 助手 (30339155)
有田 通恒 東邦大学, 医学部, 助手 (80307719)
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Keywords | DNAミスマッチ修復 / 遺伝性非ポーリープ性大腸癌 / マクロサテライト不安定性 / 抗癌薬感受性 / 散発性大腸癌 / ゲノム不安定性 / LOH / EMAST |
Research Abstract |
mismatch repair(MMR)欠損により腫瘍細胞はマクロサテライト領域に不安定性(microsatellite instability : MSI)を示し、また、MMR欠損細胞株と対応染色体導入細胞株に対する抗腫瘍薬の細胞毒性を比較した研究から、MMR欠損細胞は大腸癌の化学療法に最もよく用いられる5-FUやその誘導体を含む様々な抗腫瘍薬に対して高レベルから低レベルの抵抗性を示すことが知られている。更に最近の知見から、MMR欠損腫瘍に特化した化学療法の確立は可能であり、そのためには大腸癌全体の約20%前後と云われるMSI腫瘍の簡便検索法の確立やMSI腫瘍に卓効を示す薬剤の探索などが急務であると考えられた。 本年度は、(1)MSI症例を中心とした大腸癌を分類するための簡便法の確立(2)細胞株を用いたMMR欠損細胞の高感受性薬の作用機作の解明の2点を中心に研究を行った。 (1)大腸癌を分類するための簡便法の確立 これまで大腸癌の発癌過程はMSI経路とLOH経路とに分類され、それぞれ検出のためのlucus markerはある程度定まっている。一部の肺がんなどで報告されているEMASTのlocus markerを用いて検討した結果、MSI腫瘍とLOH腫瘍では泳動パターンが異なるlocus markerを見出したが、臨床病理学的特徴との関連は症例数を増やして検討すべき継続課題となった。 (2)細胞株を用いたMMR欠損細胞の高感受性薬の作用機作の解明 MMR欠損大腸癌細胞株HCT116とその亜株HCT116+ch3を用いた研究から、MMR欠損細胞はDNA polymerase阻害薬に高感受性を示すことが分かった。この高感受性機構についての詳細は不明であるが、caspase-cascadeに非依存的な経路を取ることが示唆される結果を得た。
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Research Products
(2 results)