2006 Fiscal Year Annual Research Report
胃癌腹膜播種モデルを用いた腹膜播種にたいする分子標的治療の有効性に関する検討
Project/Area Number |
16591376
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
青柳 慶史朗 久留米大学, 医学部, 講師 (20202492)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今泉 拓也 久留米大学, 医学部, 助手 (10421314)
古閑 敦彦 久留米大学, 医学部, 助手 (90320217)
宮城 委史 久留米大学, 医学部, 助手 (80309806)
|
Keywords | 胃癌 / 腹膜播種 / 腹膜播種モデル / VEGF / VEGF-C / Western blotting / 高頻度腹膜播種株 / fibronectin |
Research Abstract |
胃癌腹膜播に対する分子標的治療の可能性、有用性につき検討を行うため、平成16年度は未分化型培養細胞株MKN-45とMKN-45を親株として樹立した高頻度腹膜播種株MKN-45Pの比較検討をin vitroおよびin vivoにおいて行った。また、また、Stage II漿膜浸潤胃癌におけるVEGE, MMP-2の発現と腹膜再発との関連を免疫組織化学的に検討した。その結果、MKN-45Pを用いた腹膜播種モデルは有用であり、VEGE, MMP-2は腹膜播種治療に対する有効な分子標的治療のターゲットになりうると考えられた。平成17年度は腹膜播種モデルを用いて、MMP阻害剤(OPB3206)、VEGF阻害剤(Avastin)を投与し、Avastin投与群でコントロール群に比べ、腹水量が有意に抑制され、OPB3206, Avastin投与群両者ともコントロール群に比べ水腎症、核分裂指数が抑制され有意な生存率の延長を認めた。以上よりMMP阻害剤、VEGF阻害剤は胃癌腹膜播種治療薬として有用と考えられた。平成18年度はin vitro実験を行った。Invasion assayでは浸潤能はMKN-45およびMKN-45Pに差はなく。Adhesion assayにてfibronectinに対する接着能がMKN-45Pが有意に高かく、基底膜の主要成分の一つであるfibronectinへの接着性が腹膜播種成立に重要と考えられた。培養上清中のELIZA法ではMKN-45PにIL-6, IL-8, VEGE, MMP2がMKN-45Pに有意に高値であったが、Zymografyにて両細胞ともMMP2, MMP9の発現を認めなかった。Western blottingにて両細胞ともにVEGFの発現は認められたが、差は認めなかった。Western blottingにて両細胞のVEGF-Cの発現は認めなかったが、腹膜播種モデルのマウス腹水中にVEGF-Cの発現をWestern blottingにて認め中皮細胞由来のVEGF-Cまたは癌細胞由来のサイトカインの刺激や中皮細胞由来のサイトカインの関与などが示唆された。平成19年度は組織上のVEGE, VEGF-C, MMPsの発現を検討するとともに、MMP阻害剤、VEGF阻害剤投与群とコントロール群のapoptosis,増殖活性の違いを検討し、総括を行う。
|
Research Products
(1 results)