2005 Fiscal Year Annual Research Report
ギャップ結合を介する細胞間相互作用の制癌剤感受性へ与える影響
Project/Area Number |
16591377
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
田中 寿明 久留米大学, 医学部, 助手 (20227151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 優一 久留米大学, 医学部, 助手 (50268900)
山名 秀明 久留米大学, 医学部, 教授 (30140669)
永野 剛志 久留米大学, 医学部, 助手 (00389305)
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Keywords | 食道癌 / 化学療法 / ギャップ結合 |
Research Abstract |
[方法]当科で樹立した食道癌培養細胞株(KEシリーズ,KE-3〜KE-10の8種)を用いて以下の検討を行った. 1)connexin(Cx)遺伝子,蛋白の発現: RT-PCR, Western blot analysisにて発現を調べた.2)培養細胞株へのCx遺伝子の導入: Cx32遺伝子を導入した.3)ギャップ結合を介する細胞間相互作用(gap junctional intercellular communication,以下,GJICと略記)の測定: dye transfer assayを用いてGJICの程度をCx遺伝子導入前後で比較した.4)制癌剤感受性試験:制癌剤docetaxelの感受性をCx遺伝子導入前後で比較した.5)GJIC阻害剤による感受性の変化. [結果]食道癌培養細胞株KE-10はいずれのCxとMDR遺伝子ならびに蛋白の発現を認めず,dye transfer assayにてもギャップ結合を介する細胞間相互作用(gap junctional intercellular communication,以下GJICと略記)も全く認めなかった.そこで同細胞株にconnexin(Cx)32遺伝子をtransfectした.Cx発現細胞は良好なGJICを発揮し,親細胞に比べ30%以上の殺細胞効果増強を認めた.次にGJIC阻害剤を併用すると,先に認めたCx発現細胞における感受性増強効果は減弱し,親細胞と同等の殺細胞効果しか認めなった. [結語]食道癌のdocetaxel感受性には,GJICが深く関与していることが示唆された.
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