2004 Fiscal Year Annual Research Report
既存薬剤の持つ抗血管新生作用による非小細胞肺癌術後化学療法のモデル作成
Project/Area Number |
16591382
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松村 輔二 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (80281997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 丘 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (10195901)
鈴木 聡 東北大学, 病院・講師 (50344669)
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Keywords | Vasohibin / 非小細胞肺癌 / 血管新生 |
Research Abstract |
近年,癌や虚血、炎症などさまざまな病態において血管新生を標的とした治療法の導入に期待が高まってきている。癌や炎症などの病的血管新生では促進、抑制シグナルのバランス異常をきたしていると考えられる。血管新生の制御系としてネガティブフィードバックシステムの存在を推定、血管内皮細胞におけるVEGF標的遺伝子の解析よりその候補遺伝子を見いだし、それをVasohibinと命名した。そのVasohibinの発現は血管内皮細胞に特異的であり、またVEGFの刺激は二型受容体、およびその下流のPKCシグナルを介しVasohibinの発現を誘導することがこれまでの研究で判明している。またVasohibinをLewis肺癌細胞に強制発現させると、肺転移巣が著しく減少したという結果より抗腫癌効果があることが推測されている。 以上の結果をもとに非小細胞肺癌組織の病理標本を用いて、血管やリンパ管内皮に対するマーカー、および最近明らかにされた新しい蛋白も含めて、血管新生に関連するとされる種々のマーカーに対して、免疫組織学的検討を進めており,その結果を種々の臨床病理学的因子とも比較する予定である。肺癌の局所進展における栄養血管増生の特徴や、転移に関わる血管新生のメカニズムを明らかすることにより、予後推定や治療選択に関わる血管新生関連因子を見つけ出すことができるものと期待している。
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Research Products
(6 results)