2004 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍微小循環生体観察法の確立と腫瘍微小循環を介した癌治療法の開発
Project/Area Number |
16591406
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
蘇原 泰則 自治医科大学, 医学部, 教授 (60114097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 俊輔 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10245037)
佐藤 幸夫 自治医科大学, 医学部, 講師 (10312844)
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Keywords | 肺内肺小血管 / 肺表面肺微小血管 / 生体内観察 / 軟X線画像解析装置 / 蛍光生体顕微鏡 |
Research Abstract |
平成16年度は肺癌肺転移微小循環の生体内観察法の確立を目的として、次のような研究を行った。 A,軟X線画像解析装置を用いた肺内肺小血管生体観察法の確立 臓器内小血管を臓器表面から観察することはできない。そこで、造影剤を血管内に注入し、臓器を小焦点軟X線で透視することによって、臓器内小血管の観察を行うことにした。具体的には、ドンリュウラットを腹腔内麻酔し、レスピレーターで換気させ、左胸壁を切除し、右室漏斗部より直径1mmのタイゴンチューブを刺入し、その先端部を肺動脈主幹部までおしすすめ留置する。左肺横隔膜部を肺固定用吸引チャンバーに挿入固定し、インバーター式軟X線発生装置の上におく。軟X線発生装置は出力10〜60kV,0.1〜0.8mAを持ち、0.1mmの微小焦点ベリリウム放射窓特殊X線管より軟X線を放出している。イオパミロン造影剤を肺動脈主幹部より注入し、肺を軟X線で透視すると、肺内小血管像が得られる。さらに、ラットを乗せたステージをX線発生装置に近づけると、約30倍の拡大像が得られる。この画像をX線増倍管で増幅し、増幅した画像を40万画素のCCDカメラで撮像することによって、肺内小血管像を得る。このようにして、肺内に存在する直径100〜600μの肺小血管の生体観察を可能にした。 B,蛍光顕微鏡を用いた肺表面肺微小血管生体観察法の確立 臓器表面の微小血管は蛍光生体顕微鏡などで直視下に観察できる。具体的には、ドンリュウラットを腹腔内麻酔し、レスピレーターで換気させる。次に、左胸壁を切除し、左肺横隔膜部を肺固定用吸引チャンバーに挿入固定し、FITC-albuminやacridine redを静注しながら大型蛍光顕微鏡で観察し、この蛍光血管像を超高感度CCDカメラで撮像する。このようにして、肺表面に存在する直径50μ以下の肺微小血管の生体観察を可能にした。
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Research Products
(4 results)