2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591417
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
菅野 重人 日本医科大学, 医学部, 講師 (20291718)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 一雄 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20133449)
新田 隆 日本医科大学, 医学部, 助教授 (40256954)
宮城 泰雄 日本医科大学, 医学部, 助手 (00350116)
大森 裕也 日本医科大学, 医学部, 助手 (40343587)
|
Keywords | ギャップ結合 / コネキシン43 / 虚血心筋 / 不整脈 |
Research Abstract |
雄C57BL/6Jマウス24匹(Cx43 wildtype、Cx43 heterozugous)に対し、全身麻酔、気管内挿管下にて呼吸管理を行い、左第5肋間開胸、心嚢切開で心表面を露出、左前下行枝の第一対角枝分枝直後を針付き7-0 Prolene(エチコン社製)にて結紮して行う虚血モデル作成を継続し、in vivoにおける自然発生の不整脈追跡及びin vitroにおける不整脈誘発実験によるデータ蓄積を行った。現段階では、心筋細胞間コミュニケーションに異常のある個体(Cx43+/-)の虚血モデルにおいてのみ自然発生の心室性不整脈が観察されており、正常個体(Cx43+/+)では虚血に起因する自然発生の心室性不整脈は確認されていない。摘出標本については通常染色による梗塞領域の組織所見及び梗塞範囲の定量評価のデータを蓄積するとともに梗塞境界領域におけるCx43の蛍光抗体染色を行い、細胞間Gap JunctionにおけるConnexin43のGap Junction及び細胞内分布について、正常状態、虚血急性期、梗塞完成期のそれぞれについて詳細に検討している。虚血急性期におけるCx43の細胞内異動とそれに伴うGap Junctionの構造変化は特筆すべき所見として詳細に検討しており、学会での報告も行ったが、単位時間当りの変化が早く、その動態の詳細は未だ完全には解明されていない。梗塞巣及び梗塞境界領域の形態学的データはすべてコンピューターに画像ファイルとして取り込み、不整脈発生基質としての可能性について詳細に検討を加えている。手術後の生存マウスについて経時的に行っている超音波検査では、心機能の推移を評価するとともに左心室の形態学的Remodelingを観察している。電気生理学的検索は摘出心筋をModified Krebs-Hensleit緩衝液で潅流し、心表面へのプログラム刺激による不整脈誘発実験を中心としている。虚血心筋における不整脈誘発性は既に確認されているが、細胞間コミュニケーションが欠落することによる影響がどの程度の割合で作用するかに関しての詳細に関しては、現在データを蓄積中である。
|