2005 Fiscal Year Annual Research Report
仮想および極細径気管支鏡による肺野微小肺癌・前癌病変の遺伝子診断と発癌過程解析
Project/Area Number |
16591419
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
佐川 元保 金沢医科大学, 医学部, 教授 (70292274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 勉 金沢医科大学, 医学部, 教授 (90215674)
杉田 真 金沢医科大学, 医学部, 講師 (70350791)
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Keywords | 極細気管支鏡 / 仮想気管支鏡 / すりガラス状陰影 / 肺癌 / 早期肺癌 / 野口分類 / 前癌病変 |
Research Abstract |
県下で開始された胸部CT検診で発見された症例、および近医などで胸部CTを撮影されてごく淡いスリガラス状の胸部異常陰影を指摘された症例を対象とし,充分なInformed consentを得た後,通常のCT検査の際に最も薄いスライス厚で撮影し、そのデータからVirtual Bronchoscopyを作成した。それをもとに、区域支よりも末梢側で陰影に到達するまでの分岐のパターンをスケッチした。その後行なう、患者さんに対する気管支鏡検査は、CT室でCTガイド下に行う点以外は、通常の当科における気管支鏡検査に準じ,局所麻酔に軽い静脈麻酔を併用して負担の少ないように施行した.通常の気管支鏡による観察の後、極細径気管支鏡を患者さんの気道に挿入し、Virtual Bronchoscopyのデータをもとにして分岐を確認しつつ陰影の方向へ極細径気管支鏡を進めていき、限界に達したところでCTを一度撮り、その所見を参考にして処置具を挿入して組織採取を行った。その結果,通常の気管支鏡検査では診断が不可能であったにもかかわらず診断しえた症例が見られた.また,この検査の対象となるような末梢のきわめて淡い陰影を有する患者さんの場合は、むしろ検査時間の短縮や長時間の透視による被爆を抑制できると考えられた。スケッチは,細い娘支の把握や気管支鏡の不作為の回転等による部位の誤認の予防に有効であった.検査に際して,背側の枝においては細い気管支がつぶれやすい点は静脈麻酔を軽めにすることで改善が得られつつある.生検鉗子が小さいために充分な検体量を得ることが困難である点は,鉗子のカップの縦径を大きくすることで回避できる見込みとなった.陰影に至る分岐の自動検出のアルゴリズムのプロトタイプを他業種の研究者と協力して作成した.
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Research Products
(6 results)