2005 Fiscal Year Annual Research Report
脳動脈瘤発性および破裂に関する、分子生物学的機構の研究
Project/Area Number |
16591442
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
佐藤 浩一 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (90225938)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇野 昌明 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (90232884)
永廣 信治 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (60145315)
松原 俊二 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60294675)
|
Keywords | cerebral aneurysm / electron microscopy / estradiol hormone / replacement therapy / rat model / vascular cast |
Research Abstract |
7週齢Sprague-Dawley雄性ラット(n=20)に対し、両側の後腎動脈および右総頸動脈結紮により腎性高血圧および血液動態変化を誘発し、さらに1%NaCl投与により、高血圧を増進させた。2ケ月後に麻酔下にて脱血、PBSに次いで4%パラホルムアルデヒドを心臓から全身に灌流、固定後、脳を摘出し、凍結切片を作成した。先に実施したcorrosion castによる電子顕微鏡標本での観察結果を基に分類した脳動脈瘤形成に至る初期変化に対応すると考えられる変化が以下の例数認められた。 StageI:血管内皮細胞の軽度変化:n=5 StageII:血管内皮細胞膨張および血管壁の隆起:n=4 StageIII:嚢状に発達した動脈瘤:n=2 各血管内皮および血管壁の変化を免疫組織学的に検討した。 StageIでは血管内皮細胞の欠落に伴うeNOS発現の減少がみられた。StageIIでは病巣へのmacrophageの浸潤や中膜からの平滑筋遊走などの炎症性初期変化が観察された。StageIIIでは増加したmacrophage陽性細胞の強い発現がドーム状弛緩部位周囲に観察され、炎症性変化が進行していると推察された。血管壁の蛋白分解などによる血管壁の緋薄化がドーム状弛緩に進展し、脳動脈瘤形成に至ることが示唆された。本結果は投稿中である。
|
Research Products
(2 results)