2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591446
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松尾 孝之 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00274655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 直毅 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (30253652)
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Keywords | ビタミンE / HT-22 / 神経細胞死 / グルタミン酸 / COX-2 |
Research Abstract |
まずマウス海馬由来であるHT-22の細胞株を用いてグルタミン酸負荷による神経細胞死の評価を再度行った。グルタミン酸投与24時間後にWSTアッセイを用いて生細胞数を測定すると、昨年の実験結果と同様に濃度依存的に生細胞数は減少したが細胞株によってばらつきが認められた。その後の実験では、グルタミン酸10mMの濃度で約10%程度まで生細胞数が減少するもののみ選択し実験を行った。ビタミンEの保護効果の機序を解明する為、RT-PCR・ノーザンブロッティング法に加えウエスタンブロッティング法を用いてBcl-2,Bax,Cox-2,MnSODの発現をビタミンE投与時のHT-22で経時的に検討した。グルタミン酸投与により経時的にCox-2の発現は上昇し、グルタミン酸投与12時間後にピークに達したが、ビタミンE前投与を行うとこのCox-2の発現は著明に抑制された。その他の遺伝子については蛋白レベルでも経時的な変化は認められなかった。蛍光免疫染色等を用いてグルタミン酸投与によるHT-22の形態的変化を見ると、多くの細胞がグルタミン酸投与12時間後から核の強い凝縮と断片化などアポトーシスに類似した所見を呈するようになった。そういった変化を起こす前段階の細胞にもCox-2の蛋白の発現は認められ、アポトーシスへのCox-2の関与が示唆された。グルタミン酸投与前後に時間をふってNS-398投与を行い効果をみたが、ビタミンEと同様にグルタミン酸投与後に使用した場合でも保護効果が認められた。 次にin vivoの脳梗塞モデルでCox-2の関与を見るために、C57BL6マウスを用いて一過性両側内頚動脈閉塞モデルを作成し、海馬領域での遅発性神経細胞死について検討した。虚血負荷後CA2,3等の領域でアポトーシス様の形態的変化が認められた。今後この部位でのCox-2発現を検討する予定である。
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Research Products
(1 results)