2004 Fiscal Year Annual Research Report
レプチン機能不全を原因とする下垂体内分泌系異常の治療方法
Project/Area Number |
16591453
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
佐久間 英輔 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (90295585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽爾 彊 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50056925)
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Keywords | 下垂体内分泌系 / レプチン / ギャップジャンクション / ホルモン / 機能的合胞体 / 遺伝性肥満 / ラット / サイトカイン |
Research Abstract |
下垂体前葉ホルモンの分泌調節には下垂体門脈系を通じた分泌刺激ホルモンによる制御が主体であると考えられてきた。しかし、下垂体ホルモン分泌調節へのレプチンの作用機構については、レプチン受容体がGH細胞上にしか認められていない事など、未だ不明な点が多い。一方、近年ギャップジャンクションで機能的合胞体を形成した濾胞星細胞が各種ホルモンの放出制御及びホルモン分泌細胞の栄養維持作用を持っている可能性が見出され注目を集めている。しかし、濾胞星細胞間に存在する細胞間接着装置に着目した組織学的記述は、凍結割断走査電顕、レーザーコンフォーカル顕微鏡を用いた報告が少数見られるのみである。我々は、各種の組織学的手段を用いた研究結果から下垂体内分泌系への各種の作用発現がギャップジャンクションで機能的合胞体を形成した濾胞星細胞を介して行われている可能性に注目している(Mabuchi & Sakuma et al., 2004;Shirasawa & Sakuma et al., 2004;Kurita & Sakuma et al., 2004)。さらに最近下垂体濾胞星細胞にはレプチン受容体が存在することが明らかになった。我々の研究でも去勢した雄ラットにhuman recombinantレプチン又はrecombinant rat CNTFを腹腔内投与すると濾胞星細胞間のギャップジャンクションの形成が促進される事が分かっている(Sakuma et al., 2002)。我々はレプチン受容体遺伝子異常症を呈する遺伝性肥満ラットZucker(fa/fa)に見出されるレプチンの機能不全を原因とすると思われる濾胞星細胞間のギャップジャンクションの形成不全と各種下垂体ホルモンの分泌異常を治療する方法について、血中のホルモンレベルの生化学的測定と細胞種等に注目した透過電顕を用いて検討していきたい。その研究成果からさらに、下垂体内分泌系の異常を治療する方法の確立を目指していく。
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Research Products
(3 results)