2004 Fiscal Year Annual Research Report
Neuro‐pharmacological MRIによる神経機能再生過程の画像化
Project/Area Number |
16591464
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Research Institution | Meiji College of Oriental Medicine |
Principal Investigator |
田中 忠蔵 明治鍼灸大学, 保健医療学部, 教授 (80163541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 敏宏 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 教授 (80218700)
梅田 雅弘 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 講師 (60223608)
青木 伊知男 明治鍼灸大学, 講師 (10319519)
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Keywords | マンガン造影MRI / 神経薬理画像 / 一過性脳虚血 / ME-MRI / AIM-MRI / 神経伝達物質 / 神経再生 / 神経損傷 |
Research Abstract |
ラット海馬の虚血損傷をin vivoで画像化するために、4動脈結紮による一過性前脳虚血(10分)モデルを用いた。対照群では、静注投与のマンガン造影MRI(ME-MRI)により、海馬の構造、歯状回やCA1、CA3が十分なコントラストで造影された。これに対して、一過性前脳虚血モデルの海馬組織、特にCA1の造影は、対照群に比べて著しく低下していた。病理学的なと対比しても、ME-MRIの画像は、矛盾していなかった。本実験によって、脳虚血に伴ったアポトーシスによる神経細胞の障害をCaチャンネルの機能障害として、マンガン造影法を用いて、in vivoの状態で初めて画像化できた。心停止モデルによる全脳虚血モデルを用いても、同様の結果が得られた。また、本年度は、重しによるラット脊髄損傷モデルについても検討し、脊髄損傷をMRIの画像として、撮影することが可能となった。また、海馬組織のMnの取り込みを経時的に、詳細に検討し、通常のコントロール群では、Mn静注後、およそ10時間で海馬に造影効果が認められるが、ラットの頚部への通電刺激を行うと、6時間後に海馬組織に造影が見られ、無刺激群ではこの時点において造影が見られなかった。刺激に伴ってMnの組織内への取り込みが早くなり、活性化することを示した本実験から、ME-MRIは、海馬の機能評価が可能となることを示唆している。一方、これら、脳、脊髄損傷モデルについては、方法論的に神経再生の検討が困難であったため、次年度に、神経保護・再生の検討を行うことにした。 本年度の研究では、さらに全く新しい試みであるneuro-pharmacological MRIの検討を行うためにAIM (Activity Induced Manganese dependent contrast)-MRIの詳細な検討を行った。1)Mnの毒性を最小限にする投与量、2)投与回数、3)投与のパターンの決定を行い最適化を図った。その上で、ドーパミンやアドレナリンに対するneuro-pharmacological MR画像のpreliminary dataが得られた。
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Research Products
(4 results)