2004 Fiscal Year Annual Research Report
外来性線維芽細胞における遺伝子発現が腱基質の力学的再構築現象に与える意義の解明
Project/Area Number |
16591468
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
遠山 晴一 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (60301884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 和則 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20166507)
清水 宏 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00146672)
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Keywords | 腱 / 靭帯 / マトリクス / 再構築 / 線維芽細胞 / コラゲン |
Research Abstract |
1.目的 壊死後の膝蓋腱に浸潤する外来性線維芽細胞のマトリックス代謝における再構築過程を検討するため,rat in situ凍結解凍処理を用い壊死後膝蓋腱におけるIII型collagenの発現を検討した. 2.方法 (1)Wistar系rat31匹を用い,右膝蓋腱には凍結解凍処理を左膝蓋腱にはsham手術を行なった. (2)術後3,6,12週のIII型procollagen mRNA発現および2,3,6,12週のIII型collagen自体の発現をそれぞれ定量的RT-PCRおよび免疫染色にて検討した. 3.結果 (1)定量的RT-PCRに関しては,術後6および12週の凍結処理腱のIII型procollagen mRNAの発現量はそれぞれ内部対照GAPDHの4.9±3.7%および4.5±2.6%と,sham手術の0.1±0.2%および0.0±0.0%に比し有意に高値を示した. (2)免疫染色では浸潤線維芽細胞周囲の膝蓋腱にIII型collagenの発現を認めた. 4.考察および結論 靭帯再建術において壊死後膝蓋腱のcollagen fibril径は術後早期に減少することが明らかとなっているが,その機序はいまだ不明である.一方,III型collagenのfibril径はI型に比し小さいことが報告されている.したがって,本研究で認められた浸潤線維芽細胞のIII型collagenの発現増加は,移植後膝蓋腱に認められるfibril径減少の一因であることが示唆された.
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Effects of separate application of three growth factors (TGF-beta 1,EGF, and PDGF-BB) on mechanical properties of the in situ frozen-thawed anterior cruciate ligament2005
Author(s)
Nagumo A, Yasuda K, Numazaki H, Azuma H, Tanabe Y, Kikuchi S, Harata S, Tohyama H.
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Journal Title
Clin Biomech (Bristol, Avon) 20(3)
Pages: 283-290
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