2004 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチと骨粗鬆症,骨髄間葉系幹細胞の分化能の検討
Project/Area Number |
16591479
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
荒井 勝光 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (60323961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 直人 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10251810)
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Keywords | 関節リウマチ / 骨粗鬆症 / 骨髄再生 / ステロイド / 分化 / 骨髄損傷 |
Research Abstract |
8週齢、雌のWistar系ラットの右脛骨にSuvaらの方法(1993)を用いて骨髄損傷モデルを作成し、ステロイド剤として各濃度のメチルプレドニゾロンを筋肉内投与した。さまざまな条件設定を行い,モデル作成後1,3,5,7,10,12,14日で脛骨を採取した結果、100mg/kg、3日連続投与が至適条件であることが分かった。パラフィン切片、電子顕微鏡用標本を作成し,経時的にHematoxylin and eosin染色、酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRAP)染色、免疫染色(Alkaline phosphatase、カテプシンK)、in situ hybridization(type 1 collagen, osteopontin, osteocalcin, RANKL)ならびに微細構造を観察した。 ステロイド非投与群の経時的な組織学的変化は、新生骨が損傷後3目で出現し、7日で最大となり、以後しだいに吸収され、14日で損傷以前の状態に回復した。 ステロイド投与群では、新生骨の出現は非投与群と同様3日であり、7日で最大となることが分かったが、以後の吸収過程において、新生骨が吸収されずに残存する傾向がみられた。定量評価においても、新生骨の最大骨量は有意に投与群で低く、10、12、14日での新生骨量は、非投与群に比べ、有意に上昇していた。 また、骨芽細胞分化マーカーの発現様式は両群間に差を認めないことが分かった。 以上からステロイドは骨髄損傷モデルの骨再生過程において、骨吸収を抑制する可能性が示唆された。しかし、TRAP陽性細胞数には両群間に差を認めず、さらなる機序の解析が必要である。
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Research Products
(2 results)