2005 Fiscal Year Annual Research Report
マウス第13染色体における骨量制御候補遺伝子Ggpslの解析
Project/Area Number |
16591486
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
坪山 直生 京都大学, 医学部, 教授 (90261221)
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Keywords | 骨粗鬆症 / モデル動物 / 骨量 / 原因遺伝子 / コンジェニックマウス |
Research Abstract |
前年度までの解析でGgps1は骨量を決定する原因遺伝子ではないことがわかり、同じ領域内の他の候補遺伝子の検索をすすめた。sub-sub-congenicマウス(高骨量系SAMP2の第13染色体領域を低骨量系SAMP6 background上にもつ)の動的骨形態計測の結果、大腿骨骨膜面で骨石灰化面が増大しており、活性骨芽細胞が増殖していることが示唆された。またこのsub-sub-congenicマウスより採取した骨芽細胞の増殖率はSAMP6由来のものよりも高値を示し、原因遺伝子が骨組織で骨芽細胞の増殖を制御している事が明らかになった。候補領域中の遺伝子のうち、mRNA発現量がSAMP6骨組織で高値であったSecreted Frizzled-related protein(Sfrp)4の組み換え蛋白-sFRP4はin vitroで骨芽細胞の増殖を抑制した。また骨芽細胞の増殖を促進するWnt signalingを部分的に抑制した。これよりsfrp4が骨芽細胞のWnt signalingを抑制することでSAMP6の骨形成量を低下させていると考えられた。Sfrp4の上流promoter領域にはSAMP2,SAMP6の2系統間の一塩基置換(SNPs)が14箇所認められた。この14SNPsを含む両系統の5'上流側2100塩基配列をreporter plasmidに組込んでpromoter assayを行ったところ、SAMP6の配列はSAMP2の配列に比べて約40%高いpromoter活性を示した。以上によりsfrp4のpromoter領域の配列の違いから発現量に差を生じて系統間の骨形成量の差につながったことが示唆された。In vivoでのsfrp4機能解析を行う為、sfrp4を骨芽細胞特異的に発現させたtransgenic mouseを作製した。現在表現型について解析中である。
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Research Products
(1 results)