2007 Fiscal Year Annual Research Report
関節軟骨変性・リウマチ関節炎に関する新展開(アドレノメデュリンの作用、臨床作用)
Project/Area Number |
16591498
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
帖佐 悦男 University of Miyazaki, 医学部, 教授 (00236837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 浩朗 宮崎大学, 医学部, 助教 (40363593)
坂本 武郎 宮崎大学, 医学部, 助教 (50325742)
北村 和雄 宮崎大学, 医学部, 教授 (50204912)
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Keywords | アドレノメデュリン / リウマチ性関節炎 / 滑膜細胞培養 / 軟骨細胞分化 |
Research Abstract |
アジュバント惹起型うさぎ関節炎モデルを用いたアドレノメデュリン関節内投与において明らかな関節炎の抑制効果を認めた。本実験は関節炎を誘発した両膝関節に一方は生食、他方にアドレノメデュリンを各濃度(0.03μM〜3μM)毎日投与し3週間観察した。 (1)同一個体における対照膝関節と比較し5日目より有意に腫脹の軽減を認め、0.3μMから明らかな効果を認めた。 (2)病理組織学的考察を行い、滑膜表層のリンパ球の著減およびinfiltrationを認め、早期の血管周囲組織の繊維化傾向を認めた。 (3)定量的PCRを用いたTNF-α及びIL-6のmRNA発現を調べたところアドレノメデュリン投与によりTNF-αの抑制を認めた。一方IL-6は増加しておりTNF-αとは別の経路におるIL-6刺激効果が示唆された。以上よりアジュバント惹起型うさぎ関節炎モデルを用いたアドレノメデュリン関節内投与において明らかな関節炎抑制効果を認め、その作用はリンパ球の減少より病理組織学的に確認されTNF-αの産生抑制を起こすことが明らかになった。 関節軟骨を採取し初代培養を行い、アドレノメデュリンを投与することによりどのような反応を起こすかを確認した。アドレノメデュリンはrecombinantを用い10^<-10>M〜10^<-4>M軟骨性質の確認はtype2 collagenのmRNA発現により確認した。 (1)正常ヒト関節軟骨においてin site hybridizationにより細胞質内に顆粒として確認された。 (2)mRNAレベルにおけるアドレノメデュリンの発現、及びメジウム中に分泌されるアドレノメデュリンを確認した。(3)10^<-6>Mにおいてアドレノメデュリンは細胞増殖抑制効果を示すことを確認した。 (4)10^<-8>M以上でアドレノメデュリンはアポトーシスを誘導することを確認した。以上より、初代軟骨細胞培養においてアドレノメデュリンは細胞自体から産生されautocrine/paracrineとして細胞増殖もしくは細胞死をコントロールするregulatorである可能性が示唆された。
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Research Products
(5 results)