2004 Fiscal Year Annual Research Report
骨端線形成異常のメカニズムとその修復に関するマウスを用いた実験的研究
Project/Area Number |
16591510
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐藤 和毅 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60235322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川北 敦夫 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40338083)
松尾 光一 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (40229422)
戸山 芳昭 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40129549)
中村 俊康 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70265859)
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Keywords | 骨端線 / Fos / ノックアウトマウス / PTHrP |
Research Abstract |
Fosタンパク質の発現を押さえたノックアウトマウスの骨端線を詳細に解析し、正常マウス(wild type)と比較して増殖層が菲薄化し、肥大層が厚くなっていることを組織学的に確認した(7週齢のマウスを使用)。これはFosタンパク質が骨端軟骨の分化に何らかの役割を果たすことを裏付ける証拠と考える。しかし、これだけではFosノックアウトマウスの骨端線の異常が破骨細胞欠損による二次的なものである可能性も残された。そこで破骨細胞出現以前である胎生マウス(胎生17.5日)に骨端線の異常が認められるか否かを検討した。その結果胎生マウスにおいても同様の組織像が観察された。これによりFosノックアウトマウスの成長板の異常が破骨細胞欠損による二次的なものではなく、Fosタンパク質欠損による直接的なものであることを証明できた。 われわれは、Fosが骨端軟骨の増殖に関与し、しかも軟骨細胞増殖のカスケードにおいてPTHrP(PTHrPは骨端軟骨細胞の増殖促進作用を有することがすでに知られている)よりも下流にFosタンパク質が存在する、すなわちPTHrPの作用発現はFosタンパク質を介する、と考えている。この仮説をin vitroで証明することを目的として、in vitroの培養成長板軟骨細胞系にPTHrPを加え、細胞内のFosの発現が亢進するか否かを観察する実験系(in situハイブリダイゼーション)が進行中である。
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