2005 Fiscal Year Annual Research Report
GM-CSF搭載制限増殖型ヘルベスウィルスを用いたヒト難治性肉腫の標的治療
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16591521
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Research Institution | Osaka Medical Center for Cancer & Cardiovascular Diseases |
Principal Investigator |
山村 倫子 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター(研究所), 主任研究員 (50342994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 克仁 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター(研究所), 部長 (40211338)
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Keywords | ヘルペスウイルス / カルポニン / ウイルス療法 / 遺伝子治療 / 肉腫 / GMP基準 |
Research Abstract |
GM-CSFの全長cDNAをクローニングした。ヒトカルポニン遺伝子のプロモーター(+73〜-260bp)を、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)ウイルスの複製開始に必須な転写因子をコードするICP4遺伝子の上流に挿入し、さらにその上流に標識遺伝子lacZを、その下流にInternal Ribosomal Entry Site(IRES)と健常人の白血球よりクローニングしたヒトGM-CSF cDNAを連結した相同組換えベクターpKX2・G3-CALP-ICP4-GM-CSFを構築した。このDNA断片をICP4欠失HSV変異体d120のRibonucleotide reductase(RR,ICP6)-locusに相同組み換え法を用いて挿入し、SK-LMS-1平滑筋肉腫細胞でlacZの発現を指標にしてスクリーニングし、続いてICP4をトランスフェクションしたVero細胞(VeroE5)を用いて3回スクリーニングを繰り返し、3クローンの単一の相同組換え体を得た。 無血清培地VP-SFM(Invitrogen)とVeroE5を用いて、まずd12.CALPΔRRウイルスを用いて増殖を1%CS/DMEM培地と比較した。感染後24時間までは、無血清、血清培地ともに同程度の増殖を示した。培養液にすべて無血清培地を用いても、d12.CALPΔRRの精製は可能であり、〜10^9PFUにまで濃縮可能であった。無血清培地を用いて精製したd12.CALPΔRRは、平滑筋肉腫に対する細胞傷害活性、GCV感受性など、血清存在下で精製したロットと変わりはなかった。 化学発癌繊維肉腫細胞株MethAを同系のC57BL/6マウスに移植し、この肉腫に対し細胞傷害作用をもつd120変異体ウイルスを感染させ、腫瘍消褪後26-97日でMethAを再度移植し、活性化Tリンパ球の誘導と腫瘍の拒絶を確認した。
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Research Products
(3 results)