2005 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠に伴う内因性鎮通機序の脊髄後角及び神経根における薬理学的、電気生理学的検討
Project/Area Number |
16591523
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
岩崎 寛 旭川医科大学, 医学部, 教授 (70223386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 智 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (10173428)
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Keywords | 内因性鎮痛 / GABA受容体 / NMDA受容体 |
Research Abstract |
妊娠末期や分娩時に誘導されるエンドルフィンなどの内因性鎮痛機序にはカルシウムイオンチャネル拮抗薬、ケタミンなどのNMDA受容体拮抗薬、ベンゾジアゼピン系薬物などGABA受容体が相互に影響しあうことをこれまで報告してきた。平成16,17年度の研究にて、妊娠に伴う内因性鎮痛におけるくも膜下腔でのGABA受容体拮抗薬の影響を検討する目的で、まず、ラットの海馬におけるGABA受容体拮抗薬bicuculineにより誘発される痙攣に対するベンゾジアゼピンの影響を電気生理額的に検討した。ラット海馬スライス標本を作製し、64チャネルelectrode multiarray syatem(既存)を用いて多面的に検討した。ベンゾジアゼピン系薬物ミダゾラム1μMは10μM bicuculineにより誘発されるpopulation spikeにて検討すると、CA1での一番目と二番目のpopulation spikeを、それぞれ20.9±40.8%と20.0±38.2%抑制した。また、発射持続時間も22.4±41.4%低下した。一方、DGでは一番目と二番目のpopulation spikeを、それぞれ17.4±21.5%,と3.9±11.1%に抑制した。また、発射持続時間も35.2±13.5%低下した。ミダゾラム1μMのCA1-PCそよびDG-GCsにおけるGABA受容体拮抗薬におけるNMDA受容体に対する反応ではCA1とDGとでは異なる抑制が示された。このようにこれまでのわれわれの同様な実験における中枢での抗痙攣作用の機序は今後更なる検討が必要であることを示している。妊娠に伴い子癇などの痙攣が臨床でよく見られその際の抗痙攣薬や麻酔薬、鎮痛薬の使用はこの痙攣との関係で選択される。現在、これまでの結果を受けて、妊娠ラット脊髄および海馬スライス標本にてNBDA受容体、GABA受容体などとミダゾラムなどの抗痙攣薬の効果について現在検索中である。
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