2004 Fiscal Year Annual Research Report
腎細胞癌に対するインターフェロン治療の適正化に関する基礎研究
Project/Area Number |
16591585
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久米 春喜 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10272577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 唯一 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (70010551)
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Keywords | 腎細胞癌 / インターフェロン / IFNAR1 / IFNAR2 / 発現 |
Research Abstract |
腎細胞癌は腎臓に発生する癌で最も多いものである。現在のところ手術療法が最も有効な治療手段であるが、抗癌剤などの薬物療法はほとんど無効である。唯一、インターフェロン(以下IFN)が有効とされ、臨床で広く使用されている。IFNはType IとIIに分類されるが腎細胞癌に有効なのはType Iである。Type IのレセプターはIFNAR1とIFNRA2の二量体で形成されている。本研究では腎細胞癌組織におけるIFNAR1と2の発現につき検討した。 12例の腎細胞癌症例で、末梢血、癌部、非癌部でのリセプターの発現をRT-PCR (real time)にて検討した。更に個々の腎細胞癌の臨床病期、臨床データとの相関についても検討した。 癌部ではIFNAR1および2の発現が相関していた。非癌部でも末梢血でもIFNAR1および2の発現は相関していた。更に、IFNAR1の発現は腎の癌部と非癌部で相関が認められた。同様にIFNAR2の発現は腎の癌部と非癌部で相関が認められた。このように腎の中ではIFNAR1、2の発現は相関していたが、末梢血での発現は、腎での発現と相関が認められなかった。 各種臨床パラメータ(腫瘍の大きさ、stage、grade、AlP、CRP、Hb)とIFNAR1、2の発現に相関は認められなかった。少数例ではあるが、IFNAR1および2の末梢血での発現の低い症例で再発例が有意に多かった
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