2004 Fiscal Year Annual Research Report
下部尿路求心性神経伝達におけるENaC/Degチャネルファミリーの役割-膀胱求心路に作用する新しい排尿障害治療薬の開発に向けて-
Project/Area Number |
16591588
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
荒木 勇雄 山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (50252424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 正之 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (80197318)
深澤 瑞也 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (80252039)
古谷 泰久 山梨大学, 医学部附属病院, 助手 (10238701)
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Keywords | Epithelial Sodium Channel / Urinary Bladder / Bladder Outlet Obstruction / Mechanosensory Transduction / Overactive Bladder |
Research Abstract |
膀胱上皮に発現する上皮性ナトリウムチャネル(Epithelial Sodium Channel : ENaC)が、膀胱の知覚情報伝達システムにおけるメカノセンサーとして役割を担っており、閉塞膀胱における過活動膀胱の発症メカニズムに関与している可能性を示唆する研究結果を得た。 1)ヒト膀胱上皮におけるENaC蛋白およびmRNAの発現について。ENaCの発現は、正常膀胱においては乏しいが、前立腺肥大症による閉塞膀胱症例においては、著明に有意に増加する。またこれら閉塞膀胱症例のほとんどは排尿筋過活動を併発しており、国際前立腺症状スコアにおける蓄尿症状スコアは、定量化されたENaCmRNAの発現量と有意に相関した。2)ラット膀胱上皮におけるENaC蛋白・mRNAの発現について。ラットでは、正常および閉塞モデルで、ともにENaCが明確に発現しており、その発現量に差異はなかった。3)ラット排尿反射におけるENaCの役割について。持続的に膀胱内に生食を注入することにより惹起される排尿反射に対するENaC拮抗薬(アミロライド)の効果を検討した。アミロライドを膀胱内に還流することにより、排尿反射が惹起される間隔が有意に延長した。したがって、膀胱内に還流させたアミロライドは膀胱知覚求心路を抑制したと考えられた。4)伸展刺激により膀胱上皮から放出されるATP量に対するENaC拮抗薬(アミロライド)の効果を検討した。膀胱上皮からのATP放出に対してアミロライドが抑制的に働く可能性が示唆された。
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Research Products
(7 results)