2004 Fiscal Year Annual Research Report
全ゲノム相関解析と候補遺伝子解析を併用した前立腺癌の責任遺伝子の検索
Project/Area Number |
16591600
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
横溝 晃 九州大学, 大学病院, 助手 (60346781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 誠二 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40164107)
古賀 寛史 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授(研究職) (20271108)
笹月 健彦 国立国際医療センター, 総長 (50014121)
猪子 英俊 東海大学, 医学部・分子生命科学, 教授 (10101932)
山本 健 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60274528)
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Keywords | 前立腺癌 / 遺伝子多型 / ゲノム / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
1.候補遺伝子の遺伝多型を用いた疾病-対照群研究 前立腺癌患者285名と、対照群233名を研究対象とした。候補遺伝子として、HER2、HPC2/ELAC2、LH-beta、PSA、CYP1B1を選定し、それぞれ遺伝子多型頻度を求め、両群間で比較した。統計解析はFisher's exact test, logistic regression analysisを用いた。[結果]HER2遺伝子解析では、655番目のVal/Ile多型が、Valの人は前立腺癌に有意になりにくいという結果で、オッズ比(OR)=0.48であった(Prostate,2005)。さらに、HPC2/ELAC2では、541番目のAla/Thr多型で、Thr多型が前立腺癌と有意に相関し、4.02という非常に高いORを認めた(Prostate,2004)。その他の遺伝子解析では、有意な差はなかった。[考察]HER2は、最近乳癌で、Val alleleがhigh riskと報告されているが、この研究では、反対にIle alleleが、high riskとなった。乳癌と前立腺癌のホルモン感受性の好対称を考えると、興味深い。一方HPC2/ELAC2遺伝子は、米国の家族性前立腺癌患者から単離された遺伝子であるが、今回、日本人でも、4.02倍という高いORで同様の所見が示されたのは、大変興味深い。 2.全ゲノム相関解析を用いた前立腺癌の責任遺伝子の検索 現在までに、350例の前立腺癌患者と同数の年齢と性別を一致させた対照群患者のゲノムDNAを保存している。本年度は、計画通り200例ずつのDNAプールを作成し、マイクロサテライトマーカの解析を開始したところである。まず最初に、hot spotといわれる8p22領域に絞って解析を開始した。 3.サンプルの収集 サンプル收集を継続して行なっている。
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Research Products
(6 results)