2004 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱上皮細胞に発現するアセチルコリンとムスカリニックレセプターの蓄尿期での役割
Project/Area Number |
16591608
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
相川 健 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (80295419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嘉村 康邦 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (50220744)
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Keywords | 膀胱上皮 / ムスカリニックレセプター / アセチルコリン合成酵素 / ラット / 蓄尿症状 / 一酸化窒素合成酵素 |
Research Abstract |
正常メスラット膀胱での免疫組織学的手法によるアセチルコリン合成酵素、ムスカリニックレセプターサブタイプ(1〜5)の局在を検討したところアセチルコリン合成酵素は今回の研究目的である膀胱上皮細胞に発現していた。その発現程度(染色の濃度)は、通常発現が予想される膀胱壁内神経束や血管に見られる発現に比べても非常に強かった。ムスカリニックレセプターに関してはサブタイプ1,2,3でその発現に膀胱筋層では違いがなく、膀胱上皮細胞ではすべてのサブタイプで発現が見られ免疫組織学的手法ではその発現の違いを明らかにできなかった。今後別な手法を用いてさらに検討する予定である。あわせて検討した内皮細胞由来一酸化窒素合成酵素も膀胱上皮細胞でその発現を確認できた。今後これらの局在の結果を踏まえて排尿への役割を検討するためin vivoの連続的膀胱内圧測定を行う予定である。 次に頻尿の病的モデルとして実験計画で予定していたホルモン除去群、閉塞膀胱群で実際に頻尿になるか代謝ケージを用いてfrequency-volume chartをつけた。一見するとコントロールのシャム群とこれらの病的モデル群で尿回数は有意な違いが認められなかったが、卵巣除去群、閉塞膀胱群ではコントロール群に比べ単位時間当たりの尿産生量が増加した場合の対応が異なっていた。コントロール群では尿産生量が増加すると1回尿量も増加して対応するが、上記病的モデル群では1回尿量は増加せず尿回数を増やして対応していた。このことは何らかの刺激が加わると頻尿となりやすい不安定な状態と考えられ、本実験での病的モデルとして上記二つのモデルは妥当であると考えられた。
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Research Products
(2 results)