2004 Fiscal Year Annual Research Report
難治性精巣腫瘍のシスプラチンに抵抗性を示す遺伝子の検討
Project/Area Number |
16591611
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
野本 剛史 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (20301426)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 恒治 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (10243239)
水谷 陽一 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教授 (10243031)
河内 明宏 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教授 (90240952)
沖原 宏治 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (80285270)
三神 一哉 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (10291585)
|
Keywords | 難治性精巣腫瘍 / 救剤化学療法 / cDNA microarray / CDDP / CPT-11 / Paclitaxal / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
CDDPを含む導入化学療法で完解示す症例と抗性を示す精巣腫瘍での薬剤耐性に関わる遺伝子の変化を検討するため、精巣腫瘍および性腺外胚細胞腫瘍の患者に対して行った高位精巣摘除術または生検で得られた組織を冷凍保存しRNAの抽出を行っている。また遠隔転移を有する症例に対して導入療法であるBEP療法を4クール行い、治療の効果によりCDDPに対する抵抗性の有無を検討している。4クールの化学療法中に末梢血幹細胞を採取し、このうちの一部も保存しRNAの抽出を行った。4クールの化学療法にてCDDPに抵抗性を示し、救命が困難な症例に対して、CPT-11とPaclitaxelを用いた救済化学療法を行った。昨年8例にこれら救済化学療法を施行した。2例では腫瘍マーカーが正常化させることが可能で、後腹膜リンパ節郭清術を施行しこの2例は癌なし生存している。1例で手術を予定しており、4例が現在治療中、1例が死亡した。これらの症例を含め、化学療法後の残存腫瘍に対して行った後腹膜リンパ節郭清術で得られた組織からもRNAを抽出した。残存癌が残っている場合、初診時に摘出した腫瘍との遺伝子の変異についても検討を行うためRNAの抽出している。今後それぞれの症例より抽出したRNAを用いて、正常組織をコントロールとしてCDDPに抵抗性を示す腫瘍からの検体をcDNA microarrayで解析し、発現の亢進している遺伝子、または正常組織で発現の低い遺伝子の検討を行い、半定量的RT-PCRによる腫瘍での発現亢進遺伝子の確認を行う。つづいて正常組織での発現の確認を行うため、正常臓器でのmultiple tissue Northern blotを行う予定である。
|