2004 Fiscal Year Annual Research Report
腎腫瘍に対する体腔鏡下腎部分切除の適応拡大に関する研究
Project/Area Number |
16591623
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
寺地 敏郎 東海大学, 医学部, 教授 (50207487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼井 幸男 東海大学, 医学部, 講師 (20266430)
徳永 正俊 東海大学, 医学部, 助手 (90307273)
島 正則 東海大学, 医学部, 助手 (20349369)
小林 泰之 東海大学, 医学部, 助手 (50366027)
佐々木 裕 東海大学, 医学部, 助手 (80349589)
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Keywords | 体腔鏡下腎部分切除術 / 腎阻血 / 腎機能障害 / 腎冷却 |
Research Abstract |
体腔鏡下腎部分切除術の際、腎動脈をクランプし血流を遮断して腫瘍の切除を行なう。開腹にて部分切除を行う際には、アイススラッシュにて十分に腎冷却下に腎阻血を行なう手技が確立されている。しかし、体腔鏡下に腎冷却を行なう手技は確立されておらず、温阻血による腎機能障害が問題となる。そこで我々は、有効な腎冷却の手技の確立を最終目標に研究をスタートした。最初の段階として、体腔鏡下における腎阻血が腎機能に与える影響を阻血時間と冷却の有無の2点から検討を行なった。タイコヘルスケアのトレーニングセンターにて合計4回の動物実験を行なった。生後3ヶ月の家畜ブタを用いて阻血時間30分、60分、90分の3種類の実験モデルを温阻血下と冷阻血下の合計6パターンの実験を行なった。冷却は腎直上にラップディスクにて小孔を造設し、そこよりアイススラッシュを腎周囲に散布し行なった。冷却温度は20〜25℃とした。阻血解除後に経時的に尿と血液の採取を行い、尿中β2ミクログロブリン、尿中NAG、尿中クレアチニン、尿中Na、尿中K、血清クレアチニン、血清Na、血清Kの測定を行なった。あわせて、阻血前後に針生検にて組織採取を行なった。この組織は電子顕微鏡にて疎血による組織の変化を観察する予定である。今後、データの解析を行い、阻血時間と冷却の有無により腎機能の障害の程度の評価を行なう。そのデータをもとにして有効な腎冷却方法の開発という次のステップにすすむ予定である。
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