2005 Fiscal Year Annual Research Report
不育症における解毒酵素遺伝子(CyplAl,GSTs)多型に関する解析
Project/Area Number |
16591646
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高桑 好一 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (80187939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 桂介 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (40361927)
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Keywords | 不育症 / 解毒酵素 / 遺伝子多型 / Cyp1A1 / GSTs |
Research Abstract |
新潟大学医歯学総合病院産婦人科を受診した不育症症例(妊娠はするものの流産を繰り返す症例)に対し、一般的な原因検索を実施しているが、これにより原因が不明であると判断された症例に対し、研究に関する十分な説明を実施。同意が得られた症例を対象として研究を進めてた。対象患者に対し、アルコール摂取、タバコ吸引、コーヒー摂取などについてのアンケート調査を行うとともに、末梢血を採取、単核球を分離し、genomic DNAを分離した。このDNAについてCytochrome P450(CYP1A1), Glutathion-S-transferase-π(GST-π),GST-μ、GST-θの各酵素の遺伝子多型を判定した。これらの判定はPorymerase chain reaction-restriction fragment length polymolphism(PCR-RFLP法)により実施した。すなわちGenomic DNAをそれぞれの遺伝子の多型領域に設定したprimerにより増幅、増幅されたDNAをCYP1A1については制限酵素であるNco Iで、GST-πについてはAlw26Iにより切断し、切断されたDNAをpolyacrylamide上で電気泳動、切断片の長さにより型を判定した。GST-μ,GST-θについてはPCRによる増幅の後、電気泳動を行い、バンドの発現の有無により、型を判定した。研究期間中に、原因不明不育症症例44例、コントロール症例(流産歴のない健常婦人)30例について各遺伝子の型を判定した。両群間で遺伝子頻度を比較したところ、GST-π(Ia,Ibの2種類の多型あり)について、症例においてIaの頻度が有意に高いという結果を得た。今後さらに症例を増やしアルコール摂取、タバコ吸引などとの関連性を確認することが重要と判断される。
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Research Products
(5 results)