2005 Fiscal Year Annual Research Report
Intact cochleaにおける蝸牛内有毛細胞の電気生理学的研究
Project/Area Number |
16591717
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
松田 圭二 宮崎大学, 医学部, 助手 (40253835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 浩万 宮崎大学, 医学部, 講師 (20204745)
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Keywords | 内有毛細胞 / Intact cochlea / カリウム電流 / 電気生理 / パッチクランプ / TEA-sensitive potassium currents |
Research Abstract |
Intact cochlea標本の作製:蝸牛を含む組織を摘出し接着剤にて固定、周囲を細胞外液にて満たした状態でビブラトームによる切片の作成を試みた。しかしながら、大きく骨が固いモルモット蝸牛からの薄い標本作成は困難を極めた。蝸牛の小さなマウスで試みたが骨が固い成獣についてはやはり薄切が難しいことがわかった。生まれたばかりで骨がまだ柔らかい動物で、かつ電気生理学的にある程度成熟が期待される生後2週くらいのマウス(あるいはジャービル)を用いるのが最も標本を作りやすいことが判明した。 膜イオン電流の測定:Intact cochlea内の有毛細胞、特に内有毛細胞は周囲を支持細胞に囲まれておりパッチクランプにてギガオームシールを作ることには結局成功しなかった。極めて成功確率の低い生理実験であり、今後も粘り強い取り組みが必要と思われた。 In vitro実験:酵素処理を行わない方法で有毛細胞の活動を測定しようとするのが、本課題の命題であったが、それができなかったため、従来の酵素処理による細胞の単離法がカリウム電流(TEA-sensitive potassium currents)の不活化に与える影響を検討した。トリプシン処理またはprotease VIII処理で得られた細胞では、両者とも時定数には影響を与えない。しかし不活化指数(inactivation index)はprotease VIII処理群で有意に減少した。また、パパイン処理によって得られた内有毛細胞ではカリウム外向き電流が増加することも確認した。
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Research Products
(1 results)