2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591725
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
堀口 利之 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (30157078)
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Keywords | 嚥下音 / 嚥下 / 喉頭 / 咽喉頭内視鏡 / 筋電図 / 嚥下圧 |
Research Abstract |
健常被験者(男性5名、女性5名、21〜50歳:平均年齢36.6歳)に対して、経鼻的に挿入した細径電子内視鏡にて下咽頭・喉頭の画像を、3チャンネル細径圧力センサも経鼻的に挿入固定し下咽頭、輪状軟骨後部を中心に嚥下圧を記録した。前頸部には加速度センサを貼付し嚥下音を記録した。舌骨上オトガイ下に表面電極を貼付し舌骨上筋群の筋電図を記録した。3チャンネルの嚥下圧データ、嚥下音、舌骨上筋群表面筋電図データは下咽頭・喉頭内視鏡ビデオ画像と同時に、画像-信号同期取込装置を介し、パソコンに取り込み解析した。 90度座位にて、空嚥下、水10ml、プリン小匙一杯の嚥下で、データを収集した。また、空嚥下に関しては、頸部中立に加え、上部頸椎屈曲、下部頸椎屈曲を意識した肢位でもデータを収集した。空嚥下連続3回、水嚥下連続5回のデータも収集し、命令下一回嚥下でのデータとの比較も行った。 命令下一回嚥下では嚥下口腔相から咽頭相への移行を反映するとされる舌骨上筋群の筋電図の発火よりも先行して嚥下音が発生することはなかった。従って、嚥下音の発生は主として嚥下咽頭相に関連した事象と考えられる。しかしながら、連続嚥下では舌骨上筋群が休止していると考えられる時期、嚥下反射が終了した時期にも音が発生していることがあり、口腔期や食道期における嚥下関連器官の運動、食塊の移動も音の発生に関与している可能性が示唆された。 嚥下音は被験者間でも、また同一被験者においても嚥下の条件により異なる音が採取され、嚥下音から嚥下動態を推定するにはさらに色々な条件を負荷した上での嚥下音の解析が必要であると考えられた。
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