2005 Fiscal Year Annual Research Report
人工視覚移植実験のための大型動物における視細胞変性モデル作成と視機能評価法の開発
Project/Area Number |
16591747
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
近藤 峰生 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80303642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺崎 浩子 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40207478)
中村 誠 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (60283438)
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Keywords | 人工視覚 / 遺伝子改変 / 中型動物 / ウサギ / 網膜色素変性 / 網膜 / 動物モデル / 網膜電図 |
Research Abstract |
H17年度は、人工視覚を移植する動物実験に有用な動物モデルとして、比較的大きな眼球を有する動物(ウサギ)の遺伝子を改変し、ヒトにおける網膜色素変性と同じ遺伝子変異を有するトランスジェニックウサギを作出する実験を行なった。米国のバークレー研究所よりニュージーランド白色種ウサギのBACライブラリーを入手した。ウサギロドプシン遺伝子の第5エキソン配列をクローニングして、ハイブリダイゼーション法でNZW種ウサギのBACライブラリーをスクリーニングし、ウサギロドプシン遺伝子を含むウサギゲノムBACクローンを取得した。その後、ウサギロドプシン遺伝子にPro347Leu変異を持つフラグメントを構築し、プラスミドベクターにサブクローニングした。このベクターを高純度に精製してウサギ受精卵にマイクロインジェクション法にて注入した。その後、得られた産子の組織サンプルを生検して、ゲノムDNAをサザンブロットにて解析した。その結果、今回のトライアルでは合計509個の受精卵を移植し76匹の産子を得ることができたものの、遺伝子解析の結果この76匹の産子の中にロドプシン遺伝子変異を有するものは検出されなかった。変異遺伝子を導入したベクターが受精卵の遺伝子に組み込まれる確立が予想より低かったことが遺伝子変異動物を得られなかった原因であると考えられた。本プロジェクトのようにウサギのような眼球の大きな動物に網膜色素変性モデル動物を作出することに成功すれば、人工眼の動物実験に供与する貴重な疾患モデル動物となりうると考えられた。
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Research Products
(6 results)