2004 Fiscal Year Annual Research Report
スパイラルCT画像診断を応用した年齢別日本人下顎骨緻密質の骨塩精密定量測定
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16591845
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
下田 信治 鶴見大学, 歯学部, 講師 (30139620)
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Keywords | 下顎骨 / 緻密質 / 骨塩量 / 日本人 / ハイドロキシアパタイト / 定量測定 / CT / CT値 |
Research Abstract |
従来の研究により骨塩定量誤差5%の成績が得られているが、日本人下顎骨緻密質の骨塩データを蓄積するためには、標準試料の十分な強度および精度が必要と考えられ、このため本年度はHA-C標準試料を複数個作製し、製品の試験測定を行い精度の検定を行った。 方法としてハイドロキシアパタイト(Ca10(PO_4)_6(OH)_2,HA)と炭素(純度99.99%)をハイドロキシアパタイト含量の異なる5種類(100%,80%,60%,40%,20%)で混和し、混和物を金型に装填し、600kg/mm^3の圧力で減圧チャンバー内でプレスする。これを無機塩量(HA mg/mm^3)の定量の基となる標準試料として、CT値とHA mg/mm^3との間で相関係数を求めた。 その結果、おおむねr=0.99以上が得られたが、一部の試料ではr=0.95〜0.98を示す試料もあった。これらは真空不足と加圧不足が主な原因と考えられたが、なおそれらの成型に要する時間も重要な要素と考えられた。 また、長期間反復使用するためには標準試料をCT値に影響を及ぼさない材料でコーティングすることも必要と考えられ、複数の材料でコーティングを試みた。現況ではアクリル樹脂がもっとも強度は高いもののCT値が水よりもやや高く、さらに厚さが薄く強度の得られる材料を模索中である。 現在、上記HA-C標準試料をCT装置頭部固定金具付近に設置して、本学来院患者様の中でCT撮影が必要と診断された方々の撮影に関し、本学倫理委員会に本研究計画の全貌を報告し、人権及び利益の保護の取扱いについてその許諾を得る手続き中である。
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