2005 Fiscal Year Annual Research Report
スパイラルCT画像診断を応用した年齢別日本人下顎骨緻密質の骨塩精密定量測定
Project/Area Number |
16591845
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
下田 信治 鶴見大学, 歯学部, 講師 (30139620)
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Keywords | 下顎骨 / 緻密質 / 骨塩量 / 日本人 / ハイドロキシアパタイト / 定量測定 / CT / CT値 |
Research Abstract |
平成17年度は、平成16年度に作製し、精度の検定を行ったHA-C標準試料を用いて鶴見大学歯学部付属病院外来受診患者様の同意を得て下顎骨のCT撮影を行った。その後、得られた三次元画像からオトガイ孔前後の緻密骨のCT値を求め、標準試料の回帰直線から内相法で骨塩量を定量した。それらの下顎骨骨密度データをワークステーションにデータ転送し、年代別の男女、緻密骨と海綿骨の骨密度の平均、標準偏差を求めた。本年度のデータは女性84名、男性71名、合計155名であった。10歳代のデータも得られたが、本年度の調査対象からは除外した。 本年度の結果は以下のようである。(単位 HA mg/mm^3) 女性 60歳代 19名 緻密骨1.196±0.123 海綿骨0.140±0.075 50歳代 24名 緻密骨1.339±0.118 海綿骨0.197±0.105 40歳代 14名 緻密骨1.323±0.128 海綿骨0.373±0.127 30歳代 16名 緻密骨1.415±0.126 海綿骨0.413±0.109 20歳代 11名 緻密骨1.332±0.157 海綿骨0.066±0.081 男性 60歳代 13名 緻密骨1.344±0.106 海綿骨0.292±0.092 50歳代 13名 緻密骨1.430±0.099 海綿骨0.319±0.116 40歳代 11名 緻密骨1.449±0.104 海綿骨0.397±0.115 30歳代 18名 緻密骨1.479±0.110 海綿骨0.257±0.114 20歳代 16名 緻密骨1.405±0.119 海綿骨0.121±0.081 このような現況で得られる日本人下顎骨のデータの蓄積は、骨粗鬆症をはじめとするさまざまな骨疾患の病態の解明と、日本人固有の骨質の現状の把握に寄与することが期待される。
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