2004 Fiscal Year Annual Research Report
歯周ポケット内生息細菌の病原性を直接モニタリング可能な診断法の開発
Project/Area Number |
16591867
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
平塚 浩一 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (80246917)
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Keywords | RNA増幅 / プライマー / In vitro transcription / 原核生物 / マイクロアレイ / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
近年、マイクロアレイ等における遺伝子発現レベルでの診断が盛んに行われ始めており、今までのような組織検査一辺倒による確定診断に変わりうるだけでなく、より詳細な病態を遺伝子発現レベルで推可能なものになってきた。原核生物においてはpolyA構造が存在しないことから臨床の場で得られるような微量な微生物のRNAを増幅するにoligo d[T]20プライマーは用いる事ができない。そこで5'末端側にT7,T3またはSP6等のプロモーター配列を付加したランダムプライマーを使用することで極微量のmRNAを増幅することが可能になるかを探った。まず、T7配列を付加したプライマーにより原核生物のmRNAがIn vitro transcription(IVT)法により増幅可能であるかを検証した。P.gingivalisのhtp35遺伝子のDNA塩基配列を基にRT反応の基盤となる配列を任意に選択し、その5'末端側にT7配列を付加したプライマー(Gene-specific primer with T7 promoter)を合成し,IVT増幅を行った。これを増幅していないもとの試料とリアルタイムPCR法を行ないmRNAの絶対数を推定することで検証を行なった。結果、IVT後の全RNA量には量的変化は認められなかった。また、増幅有り/無しの試料中のhtp35に対するmRNAコピー数を計算したところ、"増幅無し"が2,000,000コピーに対して"増幅有り"が91,000,000コピーとなり、増幅率は約45倍と計算された。以上の結果からT7 promoter配列をつけたプライマーは細菌においてIVT反応により十分にmRNA増幅が可能であることが判明した。
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Research Products
(1 results)