2005 Fiscal Year Annual Research Report
歯周ポケット内生息細菌の病原性を直接モニタリング可能な診断法の開発
Project/Area Number |
16591867
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
平塚 浩一 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (80246917)
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Keywords | RNA増幅 / プライマー / In vitro transcription / 原核生物 / マイクロアレイ / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
原核生物のプロテオーム解析をマイクロアレイで行なう場合には通常、約10μgの全RNAが必要とされるが、臨床サンプルから得られるRNAは極微量であるためその量を確保する事は困難である。本研究は微量RNAを増幅する目的で、T7配列付加のランダムプライマー(T7-N6)を使用し、ngオーダーの微量RNAをin vitro transcription(IVT)法にて増幅することでアレイ解析が遂行可能かを検証した。基本的には真核生物用GeneChipマニュアルに従って、0.05および0.5μgのE.coli全RNA試料からIVT法にて1回増幅または2回増幅を行ない、E.coli Genome2.0 Array(Affymetrix社)にて解析した。またRNA増幅を施さない方法は原核生物用GeneChipマニュアルに準じて行なった。T7-N6を使用してRNAを1回IVT増幅した結果と2回IVT増幅を行なった結果との相関係数は0.87(Parametric, two-tail, p<0.01)であり、増幅をしない試料から得られる結果と1回IVT増幅した結果との相関係数は0.75、2回IVT増幅した結果との相関係数は0.69(共にParametric, two-tail, p<0.01)となり統計学的に有意に高い相関が認められた。またcDNAをbiotin末端標識するGeneChipマニュアル法に比較してIVT法によってUTP-およびCTP-biotinを取り込ませる方法で得られた試料の方が、各遺伝子のraw signal値の平均はおよそ4倍高い値が得られた。これらの結果から原核生物のプロテオーム解析にT7-N6を使用する事は非常に有用であることが確認された。
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Research Products
(1 results)