2004 Fiscal Year Annual Research Report
P.gingivalis由来フィンブリエの好中球による認識と作用のメカニズム
Project/Area Number |
16591889
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
相田 宜利 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教授 (10127954)
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Keywords | フィンブリエ / 好中球 / 単球 |
Research Abstract |
目的1、LPSを全く含まないフィンブリエの調製 P.gingivalis由来フィンブリエは通法により得た標品をさらに電気泳動により精製し、ゲルから溶出した後SDSと色素を除いて調製した。このフィンブリエにはLPSが1μg/ml程度混在しているので、Triton X-114を用いたphase separation法によりLPSを10〜100pg/mg proteinのレベルまで除去した。 目的2、フィンブリエに対する好中球の応答 (1)付着非依存性の活性化:LPSと同様のプライミングを起こす作用があるかどうかを検討したところ活性を示さなかった。(2)付着依存性の活性化:フィンブリエでコートした試験管内で好中球の活性酸素産生が起るかどうかを検討したところ、β2インテグリン依存性の活性化が観察された。(3)フィンブリエは単球/マクロファージにサイトカイン産生を誘導するかどうかについてLPSを除いた標品を用いて調べたところ、好中球および単球のIL-8産生を誘導することが分かった。 目的3、好中球のフィンブリエ認識に関与する受容体 上皮細胞、マクロファージはフィンブリエを認識する際にTLR2とTLR4のどちらを用いるのか明らかではない。目的2において検討した好中球および単球のIL-8産生応答を指標にして、モノクローナル、ポリクローナルの抗TLR2および抗TLR4添加の影響を調べた。その結果抗TLR4の添加によってIL-8産生誘導が阻害された。現在この阻害効果の再現性について確認中である。
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