2004 Fiscal Year Annual Research Report
エストロゲンレセプター発現細胞におけるNO産生と細胞死に対するエストロゲン効果
Project/Area Number |
16591891
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
末永 重明 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00136889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 和男 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60347094)
犬童 寛子 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00301391)
馬嶋 秀行 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60165701)
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Keywords | エストロゲンレセプター / エスロゲン / Transfection / RNAi法 / 蛍光バイオイメージング / 活性酸素 / NO / アポトーシス |
Research Abstract |
本研究では、炎症性関節病変に対するエストロゲン効果がエストロゲンレセプターの種類、発現量に依存するのではないかと仮説を立て、活性酸素種とNO産生、脂質過酸化反応、アポトーシス誘導に対するエストロゲン効果のメカニズムについて検討することを目的とした。まず、初年度はエストロゲンレセプターの発現を抑制した種々のモデル細胞を作成することを試みた。 実験には、リウマチ性関節炎(RA)の滑膜線維芽細胞とVA-13細胞(線維芽細胞株WI-38をSV40ウィルスで悪性転換した細胞株)を用い、エストロゲンレセプター発現の異なる細胞の確立をおこなった。pSilencer H1-3.0のRNAi発現用ベクターにエストロゲンレセプターαの配列を組み込むことにより、エストロゲンレセプター発現抑制コンストラクトを作製した。また、エストロゲンレセプターαのsiRNAを用いたコンストラクトの作製をおこなった。これらのコンストラクトを細胞に遺伝子導入することにより、エストロゲンレセプターαの発現がどの程度抑制されたかを遺伝子ならびに蛋白レベルで検討した。エストロゲンレセプターαのRNA量はサイバーグリーン法を用いた定量RT-PCRで、また蛋白量は蛍光免疫組織染色法で半定量的に評価をおこなった。 結果:siRNAコンストラクトを用いることにより、RA滑膜線維芽細胞およびVA-13細胞とも、エストロゲンレセプターαの発現量はsiRNAをトランスフェクト後5日目で最も抑制され、無処理のコントロール群と比較して約40%の発現抑制効果がみられた。pSilencer H1-3.0による遺伝子発現抑制は認められなかった。
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