2005 Fiscal Year Annual Research Report
口腔内組織由来培養細胞におけるets遺伝子の発現機構
Project/Area Number |
16591895
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
松本 裕子 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (50221594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 彰 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70102564)
秋元 芳明 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (10147720)
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Keywords | ESE / HO-1-N-1細胞 / 口腔扁平上皮癌由来上皮様細胞 / 転写因子 / IL-1α / IL-1β |
Research Abstract |
口腔上皮細胞の細胞内情報伝達系における特性を明らかにし,さらに,細胞増殖や炎症との関係を明らかにすることは多くの歯周疾患の発症機序の解明と新規薬物療法の開発の可能性につながると期待される。本研究では口腔上皮細胞におけるEts gene family,特にEpithelium-specific ets transcription factorの発現と役割について検討した。口腔扁平上皮癌由来上皮様細胞(HO-1-N-1細胞)におけるEpithelium-specific ets transcription factor, family member-1,-2,-3(ESE-1,-2,-3)の発現について検討したところ,HO-1-N-1細胞ではいずれのESEにおいてもmRNAの発現が認められた。さらに,IL-1α(5ng/ml)やIL-1β(5ng/ml)によってESE-3mRNA量が増加したが,TNFα(0.05-5ng/ml)では変化を示さなかった。また,IL-1βによって増加したESE-3 mRNAはMEK1/2 inhibitor(U0126,20μM)によって抑制された。これまでに,我々はHO-1-N-1細胞ではProtein kinase C activatorによってESE-3 mRNA量の増加が見られたことを報告している。したがって,HO-1-N-1細胞におけるESE-3発現は炎症性因子を含めた様々な細胞刺激物質の影響を受けて調節されており,それらはMAPKを介する経路によることが示唆された。
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