2004 Fiscal Year Annual Research Report
細菌学的・免疫学的評価による根尖性歯周炎の病態診断法の確立
Project/Area Number |
16591905
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
八巻 惠子 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (90182419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島内 英俊 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70187425)
佐藤 拓一 東北大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (10303132)
遠藤 英昭 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (80168830)
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Keywords | 根尖性歯周炎 / PCR / 根管内滲出液 / 16S ribosomal RNA |
Research Abstract |
根尖性歯周炎を含む口腔の感染性疾患の病態は、一般に病巣局所に存在する細菌(細菌学的因子)と病巣局所に誘導される免疫応答の質・大きさ(免疫学的因子)に大きく依存し、そこに患者個人の遺伝的素因(遺伝的因子)が深く関係すると考えられている。そこで本研究では、根尖性歯周炎の病態を細菌学的および免疫学的側面から解析し、病態を的確に診断する方法の確立を目指す。初年度(本年度)は、第1に試料(根管内滲出液)を定量する方法として、ペーパーポイントを用いた採取法によって、試料が的確に採取・定量(pg/μLのオーダーまで)できることを確認した。第2に、試料中の総菌量を推定・概算するために、16S ribosomal RNA universal primersを用いたリアルタイムPCR法を確立した。さらにdirect PCRおよびnested PCRによる、primersの感度(detection limits)の測定ならびに臨床試料の解析を行った。次年度は、個々の菌種を定量するために、species-specific primersを用いた解析法(リアルタイムPCR法)を確立し、実際の試料解析を行う予定である。第3に、試料中の細菌叢構成を網羅的に解析する方法の1つである変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法を、根尖性歯周炎の病態解析に導入するために、基礎的・予備的実験を行った。臨床試料は着実に収集・冷凍保存できており、次年度以降は、基礎実験をさらに進め、実際の臨床試料の解析まで行う予定である。
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Research Products
(6 results)