2004 Fiscal Year Annual Research Report
EBMに基づいた歯頸部領域の諸問題点への効果的な臨床対処法の確立
Project/Area Number |
16591918
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
久保 至誠 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教授 (80145268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 広彰 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (90301366)
川崎 浩二 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教授 (60161303)
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Keywords | EBM / くさび状欠損 / 根面う蝕 / 臨床試験 / 進行・拡大速度 / 辺縁漏洩 / コホート調査 / 1ステップ接着システム |
Research Abstract |
1.くさび状欠損の進行・拡大速度に関しては、調査期間が3年以上経過した症例から、高速3次元形状測定システムを用いて測定を開始し、約半数の資料の測定が完了した。計測したデータをまとめた結果、歯髄方向への進行速度は、被験者間だけでなく、同一被験者内でもバラつきが大きいが(5〜186μm)、年平均70μmであることが判明した。また、左右と上下顎の比較では、左側および上顎の進行速度が速い傾向を示すが、有意差は認められなかった。今後、計測を継続するとともに、調査期間中の速度変化、ベースライン時の欠損の大きさ・深さと進行速度および歯種と進行速度の関係など、さらに詳細に検討を加える予定である。 2.くさび状欠損部コンポジットレジン修復(71例)の臨床成績(コホート調査)は、1例を除き6年後も依然として良好な経過を示していた。 3.根面う蝕の臨床研究に関しては、長崎大学歯学部倫理委員会より研究目的と実施計画の承認を得て、研究協力者の募集を開始したが、症例数は未だ少ない。今後も募集を継続していく。 4.根面う蝕の治療は被着体がすべて象牙質であるだけでなく、唾液などによる汚染の危険性も高い。さらに、修復操作も難しく、治療が困難である。1ステップ接着システム(オール・イン・ワン)は操作が簡便であるので、根面う蝕に適したシステムと期待できるが、その接着性能は従来の2ステップシステムに比較すると劣っていた。しかし、最近、改良が加えられた第2世代の1ステップ接着システムが多数開発された。今年度は、これらの接着システムの接着強さ測定および漏洩試験の基礎実験を行い、製品によっては2ステップシステムと同等の接着強さならびに辺縁封鎖性が得られることが判明した。 5.今後、くさび状欠損の計測が終了した症例を用い、第2世代の1ステップ接着システム臨床試験を開始する計画である。
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Research Products
(3 results)