2004 Fiscal Year Annual Research Report
高齢義歯装着者の義歯清掃指導プログラムの作成と指導効果の判定
Project/Area Number |
16591933
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
下山 和弘 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (30171010)
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Keywords | 高齢者 / 義歯 / 清掃 / 清掃指導 |
Research Abstract |
口腔内の健康の維持・増進が心身の健康の維持・増進に密接な関係がある。高齢者では義歯使用者が多く、義歯の適切な清掃は口腔の健康維持、全身的な健康維持になくてはならないものである。本研究では、義歯装着者が義歯装着者の義歯清掃状況を調査して、適切な義歯清掃を阻害する因子を明確化することを本研究の第一段階と位置づけ、研究を行っている。総義歯清掃測定システムの構築は、既存の歯みがき力測定システムを使用して構築を行った。義歯用ブラシは手用歯ブラシと構造および把持部を構成する材料の機械的特定が異なるために、校正を行うにあたり条件設定に種々の工夫を行った。測定に使用する義歯用ブラシは2箇所に植毛されており、別個に校正を行った。臨床的に問題のない測定精度で測定が行えることがわかった。義歯シミュレータの作製については、平面試料はレジン製平面試料を作製した。平面試料の表面は滑沢な平面と紙やすりで表面を粗造にした平面の2種類、すなわち3種類の平面試料を用いることにした。立体試料については試作を行っている。被検者が使用している義歯の特徴には大きなばらつきがあり、義歯の清掃に関する個々人の特徴が判定できる立体試料を試作中である。擬似プラークについては、数種の糊、着色料、接着剤を用いて試作を行った。試作した擬似プラークを被検者に用いて試験的に使用しているが、義歯清掃の難易度を2段階にするために2種類の擬似プラークを採用することになる。口腔内の歯を磨くという動作と比べて義歯を磨くという動作では、義歯用ブラシにより試料に加えられる力はかなり大きいことがわかった。
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