2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591955
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
竹内 久裕 The University of Tokushima, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (10222093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 雅徳 徳島大学, 歯学部, 教授 (30136262)
郡 元治 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (50253216)
重本 修伺 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (20294704)
大倉 一夫 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (70304540)
石川 輝明 徳島大学, 歯学部附属病院, 医員 (00432758)
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Keywords | 顎運動 / 咬合面積 / 咀嚼能率 / レーザー三次元測定 |
Research Abstract |
成人健常有歯顎者8名(男性5名、女性3名、平均年齢22歳±2.27)を被験者として、歯科用カンテン印象材を被検食品とし咀嚼運動を測定した。また同時にカンテン法による咀嚼能率を計測し、さらに被験者の研究用模型をレーザー3次元座標測定器(ローランド社製LPX-1200)にて計測。咬頭嵌合位での咬合接触に加え、咀嚼運動中の咬合接触を累積咬合面積として計測し、咀嚼能率や粉砕片数との相関(スピアマンの順位相関係数)を求めた。模型計測結果の咬頭嵌合位での重ね合わせについては、レーザー計測の特殊性から石膏球を用いる方法および石膏球の計測結果から中心座標を求める方法を開発し実現した。解析結果としては咬頭嵌合位での咬合接触面積と咀嚼能率との関係では、相関係数0.6〜0.8と言った高い値を示す項目(上顎第2大臼歯内後方斜面面積)がある一方、ほとんど相関を認めない項目もあった。一方、咀嚼運動時の累積咬合面積と咀嚼結果との比較では、10回咀嚼時の咬合面観距離250μm以下の累積面積と粉砕粒数の間に負の相関があり、咬合面観距離1000〜1250μm区間の面積と粉粒数の間に全体としては正の相関を示す傾向が認められた。これとは対象的に20回咀噛時には咬合面間距離250μm以下の面積で正の相関を示す咬合斜面があるが、咬合面観距離が遠くなるに従って、下顎第1大臼歯内前方斜面面積や下顎第2小臼歯内前方斜面面積のように高い負の相関を示すものが現れるようになった。これらの結果は、実際の咀嚼では、咬合接触のある部位のみではなく、その周囲で接触はしないが対顎歯に近接し食物の粉砕を補助する部分の面積も重要であることを示している。特に咀嚼回数が少なく咀嚼片がまだ大きい時期には咬合面間距離が広い部位でも食物の粉砕に重要な役割を果たしていることを示している。
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Research Products
(2 results)