全部床義歯の設計の違いによる顔貌の変化が患者自身による顔貌評定に与える影響

2005 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 16591961
• Research Institution: Kagoshima University
• Principal Investigator: 鎌下 祐次 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90224641)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 長岡 英一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00028812) ; 鎌田 ユミ子 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70284891)
• Keywords: 顔貌 / 無歯顎 / 評定 / 審美 / 咬合高径 / リップサポート

Research Abstract

全部床義歯患者の顔貌は、義歯の出来具合に大きく左右されるが、その違いを患者がどのように評定するのかは明らかではない。本研究の目的は,咬合高径やリップサポートを段階的に変化させた実験義歯を装着した顔貌について、自然さを指標にして、患者自身がどのように評定するかを検討することにより、全部床義歯患者において義歯の設計の違いによる顔貌の変化と患者自身による審美的評価の関連を明らかにすることである。平成16年度までに、顔貌撮影法の改良と顔貌評価の呈示法を検討してきた。
平成17年度は、前年度までの検討に基づき、以下のようにデータを集積した。
1)被験者の収集
適正な義歯を装着し、機能的、審美的に問題のない無歯顎患者を被験者とした。被験者には、研究の趣旨を充分説明し、患者の同意を得たうえで実施し、また得られたデータから個人が特定されたり、個人情報が漏れることのないよう、厚生労働省の「臨床研究に関する倫理指針」ならびに本学の倫理規定に基づき行った。
2)実験義歯の作製
咬合高径やリップサポートを段階的に変化させた実験義歯の条件は以下の通りとした。
リップサポート3種類:適正、適正より5mm後方、適正より5mm前方
咬合高径3種類:適正、適正より5mm高い、適正より5mm低い
3)顔貌撮影
デジタルカメラ顔貌画像分析法と3次元術後顔貌予測システムを用いて各種条件の実験義歯を装着した患者の顔貌を撮影した。