2004 Fiscal Year Annual Research Report
耐久性と生体親和性に優れたガラス繊維で強化した支台築造用ポストの開発
Project/Area Number |
16591966
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 雅博 千葉工業大学, 工学部, 教授 (20083868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 和明 千葉工業大学, 工学部, 助教授 (90255159)
高橋 英和 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (90175430)
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Keywords | 支台築造 / ファイバーポスト / 生体親和性 / ガラス繊維 / 弾性率 / 人工唾液 |
Research Abstract |
支台築造用ポストの弾性率を人歯象牙質の値に近づけるために、工業用Eガラス繊維で強化したファイバーポストが市販されている。しかしEガラス繊維は生体親和性に優れない。そこで、本研究は強化材に生体親和性と化学的耐久性に優れたジルコニア含有ガラス繊維とマトリクスポリマーにウレタンジメタクリレートを用いた新しいファイバーポスト(以後CZポストと略す)の開発を目的とした。 著者らはすでに、ジルコニア含有ガラス繊維は生体類似溶液への耐久性が大きく生体材料用FRPの強化材として適すること、またCZポストはV_fが大きくなるほど曲げ強さ、曲げ弾性率が増大することについて発表した。 本年度はまずCZポストの新しい成形方法について検討した。一般にモノマーは同時に加熱して重合させると体積収縮による欠陥が表面に見られる.そこで,本実験ではモノマーを充填した付形チューブの下方より上方に連続的に加熱重合させる装置を考案して,この連続加熱成形法の重合条件について検討した。その結果、連続加熱成形法で成形したCZポストの表面は平滑であったが,一般的な成形方法である同時加熱成形法では表面に重合収縮による縞模様が見られ平滑でなかった.これより,CZポストの一次重合の条件は90℃で連続加熱成形する方法が適することが明らかになった.また、CZポストを37℃の人工唾液中に30日間浸漬し,曲げ弾性率の変化率を調べた。V_fが30%のCZポストでは人工唾液に浸漬した後の曲げ弾性率はコントロールの94.8%GPaとなり,わずかに低下した.また長期間の耐久性試験も必要と考えている。その他、ジルコニア含有ガラス繊維、Eガラス繊維について家兎の皮下および骨内に埋入して、生体組織反応の試験も進めている。
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Research Products
(2 results)