2004 Fiscal Year Annual Research Report
A170遺伝子ノックアウトマウスをもちいた頭蓋顎顔面骨病変の解析
Project/Area Number |
16591983
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
柳川 徹 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (10312852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 哲郎 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (20111370)
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Keywords | A170 / sequestosome / Paget骨病 |
Research Abstract |
本研究はA170の頭蓋顎顔面領域の骨疾患における役割を調べるために、Paget骨病の3型の原因遺伝子であるA170遺伝子のノックアウトマウスをもちいて個体レベルで骨病変の成り立ちを調べるのが目的である。本年度は以下のような研究を進めた。 1)A170遺伝子ノックアウトマウスは129SvJ由来のため、バックグランドを統一するためC57BL/6Jマウスとの交配とPCRによるジェノタイピングと選択を繰り返した。これは、実験期間中繰り返しおこなう予定である。 2)単純X線による病変のスクリーニング:A170遺伝子ノックアウトマウスとワイルドタイプマウスを単純X線による病変のスクリーニングにより50匹以上の検索をおこない頭蓋骨、腰椎、骨盤などの骨病変の発症を調べたところ、ワイルドタイプ、ノックアウトマウスともに単純X線検査で検出される異常が認められなかった。 3)骨物性分析:80%アルコール固定したマウス腓骨を採取し、マイクロフォーカスCTを用いて近位端から末端まで20スライス行い、骨密度分析をおこなったところ、ノックアウト、およびワイルドに有意な差がみとめられなかった。これらはまだバッククロスが進んでいないマウスについておこなったため、遺伝的バックグラウンドが完全に一致していないので、有意な差が出にくかった可能性がある。 4)また、A170遺伝子上流にある転写因子であるNrf2のノックアウトマウスの解析を続けA170遺云子の変異の参考にした。Nrf2遺伝子ノックアウトマウスの歯牙にでているフェノタイプの解析をおこない、その原因がNrf2欠損による鉄の処理の低下によるエナメル芽細胞の障害であることがわかった。
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Research Products
(1 results)