2004 Fiscal Year Annual Research Report
OsseointegrationにおけるCOX‐2制御の組織・分子生物学的研究
Project/Area Number |
16591984
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近津 大地 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (30343122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高戸 毅 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90171454)
富塚 健 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80251297)
小笠原 徹 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (20359623)
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Keywords | osseointegration / プロスタグランジン(PG) / シクロオキシゲナーゼ2(COX-2) / ノックアウトマウス / マイクロインプラント / コンタクトマイクロラジオグラム |
Research Abstract |
目的:歯を喪失した患者の口腔機能や審美性を回復するために、インプラントの適応症例が飛躍的に増大している。インプラント体のosseointegrationが如何に速やかに行われるかは、臨床上大きな問題となっている。この過程の背景に、骨形成性のサイトカイン、成長因子などの局所因子などの存在が指摘されている。中でも骨系細胞分化促進因子であるプロスタグランジン(PG)の合成酵素であるシクロオキシゲナーゼ2(COX-2)が骨折治癒を制御するという報告もあり、COX-2-PGシグナリングは骨代謝領域において非常に重要な伝達機構と考えられている。本研究では、インプラント体のosseointegrationにおけるCOX-2の関与およびBMP-2投与による増強効果を、COX-2ノックアウトマウスを用いて組織学的、分子生物学的に詳細に検討する。 方法および結果:実験動物は、8週令の雄性COX-2ノックアウトマウス((+/+)および(-/-))を用いた。初年度は、まずマウスの大腿骨に埋入するためのマイクロインプラントの開発が必要であり、予備実験から頭径1.2mm、下径1.0mm、全長2.5mmに形成された純チタン製インプラントが適当であると考え、インプラント会社と共同開発を行った。飼料作製法および観察法は、インプラント埋入後、経口的に大腿骨と摘出し、4%リン酸緩衝ホルマリン液(PH7.2)で固定しGM樹脂に包埋。その後、インプラント体の長軸方向に沿った厚さ約90μmの非脱灰研磨標本を作製し、これらの標本を使用してコンタクトマイクロラジオグラムを撮影、記録した。その後、厚さ約60μmまで再度研磨、トルイジンブルー染色を行った。
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